これは今から約10年程前、脱サラして居酒屋を始めた大将とその妻である女将に起こった出来事です。
現在の私は離婚して一人暮らし。近くに住む孫たちと楽しい日々を過ごしております。
【前回】不倫夫と別れて悠々自適の一人暮らし。それなのに胸が痛む「理由」は...
その日、旦那の言葉を聞いた私は思わず我が耳を疑い、危うく手に持っていた携帯電話を落とすところでした。
「晩御飯予定無いようだったら一緒に食べる?」
どういった風の吹き回しか、旦那がそのような台詞を言い放ったのです。
それは夫婦揃ってお休みの日のこと。
いつも仕事で調理しているから、休みの日くらいは外食も兼ねて次女と2人で遠くに出掛けたい気分でした。
でも、運転手の次女が風邪気味だったので、今日は家にある買い置きで晩ごはんを済ませようと考えていました。
その時、旦那が私たちのいる二階に上がってきました。
そして引き戸を開けるなり、旦那はソファーでスマホをいじっていた私に尋ねてきたのです。
その時に言ったのが、冒頭の台詞です。
私は勘繰りました。
『あぁそうか、いつもの休みは次女の運転する車で遠くに出掛ける私が今日は家に居る。もし私が急に出掛けて女性連れのあなたとバッタリ出会ったりした時の為の予防線を張るって訳ね。 食事に誘ったのは多分私が断ってくるだろうと見越しての事なんでしょ?私が家に居ると解れば安心して動けるものね』
なんて、ひねくれた考えしか思い浮かびませんでした。
だからそんな旦那を困らせてやろうと、私は旦那の提案に乗っかる事にしました。
旦那としては私が提案に乗っかってきた事で計画が狂った事でしょう。
それは私に取って願ったり叶ったりでした。
「いいよ行こう、どこ?」
旦那がその回答に一瞬ひるんだように見えたのは私の気のせいでしょうか。
「留守番しておくから2人で行っておいでよ」と気を利かせたつもりの次女に促され、私は少しだけオシャレをして出掛けました。
さて旦那が提案してきたのは知り合いのお店だったので、私一人でも気軽に入れます。
夕食までそれぞれ別々に行動していた私達は適当な時間に待ち合わせをしました。
どれどれ、旦那は待ってるかな?・・・って、待っていませんでした。
苦笑いしながらお店のマスターに「うちの旦那は来てませんか?」と尋ねつつ旦那に電話をかけました。
私が「待ち合わせに遅れてくるかも」と言ったから、休日も色々とやることの多い旦那はまだ近所で用事をしていたようです。
暫くすると旦那がやって来ました。
極々久しぶりにカウンターで旦那と並んで食事をして来ました。
う~~ん、楽しかったのかな?
良くわからないけど、美味しいお酒とお食事を頂けて、満足っちゃ~~満足な夕食タイムでした。
当たり前だけど支払いは旦那だしねっ。
その後は店を出て右と左に分かれて、旦那の方は夜の静寂へと消えて行きました。
あぁなるほどね、本日のお楽しみはこれからですか~~(笑)
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