これは今から約10年程前、脱サラして居酒屋を始めた大将とその妻である女将に起こった出来事です。
現在の私は離婚して一人暮らし。近くに住む孫たちと楽しい日々を過ごしております。
【前回】平和な家庭をぶち壊した浮気夫。不倫発覚以降、次々に子どもたちが家を出て行って...
今回は旦那と別れて一人暮らしをして暫く経った頃のお話です。
あるお天気の良い朝、私は洗濯物を干すためにベランダに出ました。
その時、チクリと心臓の辺りが痛んだのです。
・・・何だろう?
旦那と別れて自由を得て一人暮らしを始めてアルバイトをして、少ないけど収入もあるし。
女将をやってた頃はほんの少しのお小遣いを貰う程度でほぼ無収入だったのだし。
電車で日帰り出来る距離に長女の家族も住んでいて、可愛い孫たちの顔だっていつでも見る事が出来るし。
好きなお絵描きして少しだけどお小遣いも稼げているし。
昼夜逆転生活で常に身体のどこか調子が悪くて栄養ドリンクを飲みまくっていた居酒屋女将の頃とは違って、今は朝起きて夜寝るという健全な生活を送れているから身体の調子もすこぶる良いし。
本当に特に何にも問題ないのだけれど。
背伸びして洗濯物を干している時にまたまたチクリとさす心臓の辺りの痛み。
・・・・何?これ?
時々乳ガンの痕が痛むことはあるけれど。
それとはちょっと違う痛み。
何だろう? ・・・・
あぁ、何だ。
旦那・・・元旦那のことか。
もうこんな突然チクリと刺すのやめてよね。
優しくなかったじゃん! 全然優しくなかったじゃん!
『女とは別れて欲しい』と言っても別れてくれなかったし、『それじゃあ私と別れてよ?』と言ったら『嫌だ!別れたくない!』なんて一言も言ってくれなかった旦那じゃない?
そんなゲスな旦那の事で心を突き刺すような痛みが突然襲ってくるなんて。
酷すぎじゃない?
あの頃あれだけ私を苦しめたのに、別れてからも時々私の心の隅から出てきて再度苦しめるなんて・・・・。
本当に酷い人だなぁ。
でも好きだったんだよなぁ、ずっとね。
母親と継父と一緒に暮らす家庭環境が嫌で、どこでも良いから出て行きたくて、だけどそんな勇気も行くあてもなくて。
そんな時にたまたまアルバイト先にいたのが当時大学生だった旦那。
意を決して家出して、旦那のアパートを突然訪ねて行った時も優しく迎え入れてくれたっけ。
まぁ旦那の方は下心はあったんだろうけどね、多分(笑)。
その後紆余曲折あって正式に結婚して、子どもも産まれてこのままずっと幸せに死ぬまで一緒にいられると思ったのにね。
はぁ人生って本当に上手く行かないなあ。
なんて事を思いながら洗濯物を干し終えた頃には胸の痛みが収まっていました。
出来る事ならば今後はこんな痛みを与えたもうことなかれ。
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