＜この体験記を書いた人＞
ペンネーム：みわちゃん
性別：女性
年齢：62
プロフィール：幼い頃から水槽の中のおさかなを眺めるのが大好きでした。
6年ほど前、白メダカを10匹買ってきて我が家で育て始めました。
水槽には水草のホテイアオイを浮かべ、浄化用の泡を出し、底砂も敷いて準備万端。
小さいながらも泳いでいる健気さが微笑ましく、朝起きたらまず水槽に行って「メダカちゃん、おはよー」と声をかけるのが日課となっていました。
ところが、育て始めて2週間が過ぎた頃、メダカを数えているとき異変に気付きました。
「あれ？ 数が減ってる？」
もしかしてお腹がすいてしまって共食い？ ちゃんと餌はあげていたんだけどな...。
大きさの違うメダカが同じ水槽にいると、共食いが起こることがあるのは知っていました。
しかし、飼っていたメダカはほとんど同じ大きさだったため、その可能性は極めて低かったはず。
もし、食べてしまったのであれば、大きさから考えて一気に飲み込むことはできないので、何らかの形跡が残っているはず。
でも、目を凝らして水槽の中を見ても何もありません。
調べると「水草の根にからまっていることがある」とあったので、ホテイアオイを別の容器に移して探してみましたが、やはり見つかりません。
「底砂の間に挟まっていることがある」という情報もありました。
底砂をすくい出して探してみましたが、なんの形跡もありませんでした。
それから1年が過ぎると、メダカは当初の半分の5匹になってしまいました。
そこでメダカをたくさん飼っている親戚の家に行って、分けてもらうことにしました。
親戚は家の中と外で、生まれて間もないメダカから大人に成長したメダカまで、大きさごとに水槽を分けて飼育していました。
20匹ほど、だいたい同じ大きさのメダカを分けてもらった私は、ビニールの袋を2重にしてその中に入れ、車のトランクに置きました。
ところが、帰宅したときのことです。
「新しいお家だよ」とトランクから取り出したビニール袋の中に、メダカが1匹もいないのです。
ビニールは開けられた痕跡もなく、車に乗せたときとほぼ同じ状態...メダカだけが消えて、水だけが残っていました。
「えっ？ なんで？ 何が起こったの？ どうしていないの？」
想像もしていなかった事態にパニックになりそうでした。
1匹でもいれば、共食いした可能性も考えられますが、なんと1匹もいないのです。
最初にやってきたメダカたちがなぜ消えたのか、そして、なぜ袋に入っていたはずのメダカが1匹もいなくなったのか...。
分からずじまいのミステリーです。
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