<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女性
年齢:54
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。昔、エキストラでドラマに出演した経験があります。
54歳の兼業主婦です。
これは15年ほど前、私の息子(現在24歳)が小学生だった頃の話です。
息子のクラスにA君という男の子が転校してきました。
東京の都心部から移り住んできたらしく、A君のママ(当時30代後半)はいつもそのことを自慢していました。
大した自慢ではないのですが、ことあるごとに「東京はね」「東京ではね」と繰り返されるので、私を含め周りのママ友はそれなりの距離感を取っていたと思います。
そんなある日、息子が通っていた学校でテレビの撮影がありました。
たまたま息子が通っていた学校出身の俳優がいて、その方の幼少期の再現VTRを母校で撮影することになり、息子たちもエキストラで出演することになったのです。
とはいっても、再現VTRの主人公となる子役の方の後ろで遊んでいたり、廊下ですれ違ったりという顔もあまり映らないエキストラだということで、学校側からも「普通の恰好で来てください」と連絡がありました。
学校が休みの日に撮影するということで、テレビ撮影に興味があった私は息子の様子を見がてら一緒に学校に行ってみました。
私が行くと、やはり何人かの親御さんが見学に来ていました。
息子たちも休みの日に学校に行くということと、テレビ撮影ということでテンションは高いようでしたが、実際に出身の俳優さんが来るわけではないので、緊張もなく楽しそうにしていました。
しかし、A君ママだけはA君にブランド物の派手な服を着させてきたのです。
もちろん、自分も全身ブランド物で固めています。
そしてなんと、他の子どもたちを見て「うちの子が目立てばスカウトされるかもしれないから、みんな引き立て役になってね」と言い放ちました。
さすがに私や他の親御さんもこの言葉を耳にして「なにそれ!」「そもそも今日はそんな話じゃないのに」「何考えてるの?」と憤慨していました。
ただ、それも束の間のことでした。
撮影が始まる前に、なんとA君は派手だからという理由でエキストラから外されてしまったのです。
確かに、主役の子役より派手な服装なら、エキストラとしては不向きです。
しかも、きちんとスタッフの方が説明しているにも関わらず、A君ママは食い下がっていました。
「上着脱いだら参加してもいいでしょ? それとも何、うちの息子が子役の子よりかわいいから焦ってるの?」
その様子を見てドン引きしてしまいました。
結局、A君は1人だけエキストラ出演もできずにかわいそうでしたが、A君ママに対しては日頃の不満から少しだけすっきりした思い出です。
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