<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ルーナ
性別:女性
年齢:52
プロフィール:感謝と思いやりを忘れずに、毎日笑顔で過ごしたいと思っています。
6年前の話です。
私と夫(当時45歳)は、築30年11階建てマンションに引っ越しをすることになりました。
少し古めではありましたが、リノベーション済みの綺麗な部屋でした。
3階の部屋に入居したのですが、入居してから何日か経った頃、夫が「エレベーター変じゃない?」と言い出しました。
理由を聞くと、毎朝エレベーターを利用する際、私たちが住んでいる3階を通り過ぎ、必ず6階に行ってから降りてくるのだそう。
でも、3階に降りて開いた扉の向こうには誰もいないのです。
ロビーから乗るときも、同じ現象が起こるとのこと。
「誰もいないのに必ず6階って怖くない?」
夫はしきりに言っていましたが、私は健康のために外階段を利用していたので、あまり興味がなく「たまたまじゃない?」と話を終わらせました。
ですがある日、大量に買い物をした私は、階段ではなくエレベーターを利用することにしました。
1階に停まっていたエレベーターに乗り、3階のボタンを押します。
すると、3階には止まらずそのまま上昇...。
「え? なんで止まらないの? 3階を押したのに!」
軽くパニック状態になった瞬間、止まったのは6階。
そして扉が開くと、誰も居ない...。
夫の話を思い出し、震えながら閉ボタンを必死に連打しました。
誰も居ないのにどうして6階に行くの?
考えれば考えるほど怖くなり、エレベーターを使わなくなりました。
それからしばらくすると、私はあることに悩まされました。
それは、毎晩足がつって痛くて目が覚めること。
最初は「仕事で疲れているせい? それとも水分不足?」なんて思っていたのですが、時計を見てふと気づいたことが...。
「あれ? いつも2時40分じゃない?」
気になりだした私は、足がつって目が覚めるたび、真っ先に時計を見るようになりました。
目をやると、起きるのは必ず2時40分。
こんな偶然ってある?
恐怖を感じつつ、夜中に目覚めるので、寝不足にも悩むようになりました。
そんなある日、また足がつって目が覚めると、洗面所のほうから水の音が...。
夜中に水が流れているはずもなく、身の毛もよだつ思いで、恐る恐る洗面所に近づいてみると、トイレが流れている音でした。
もちろん、誰も使っていません。
恐ろしくなり、異常に怖がりな私は半分腰を抜かしながら、夫を起こし確認してもらいましたが、当然誰も居ませんでした。
私は恐怖で固まりながらも、いつもと違う違和感を覚えました。
「ん? そう言えば、廊下が暗かったなぁ」
うちの廊下には人感センサー式のライトがあったのですが、それがなくなっていることに気がついたのです。
「ライトがない」
夫に言うと、少し間をおいた後「誰も居ないのに点くから片づけた」とポツリ。
夫の言葉に青ざめ、私は言葉を失いました。
その後、事故物件サイトで知ったのですが、このマンションでは2件の自殺があり、1件はエレベーターが必ず止まる、あの6階だったことが分かりました。
この件が関係あるのかは分かりませんでしたが、恐怖に耐えられなくなった私は夫にお願いし、入居して半年で引っ越しました。
亡くなった方の霊がエレベーターに乗り、我が家をさまよっていたんでしょうか...。
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