<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ごんちき
性別:男性
年齢:48
プロフィール:東北地方の会社員です。妻と2人暮らし。
私の住む家のお隣さんの話です。
お隣さんは60代の夫婦と30代の娘さんの3人暮らし。
3人ともとてもおしゃべりで、人見知りする事なく誰彼かまわず話しかけます。
自分の家に来た人だけでなく、近所の人、よその家に来た宅配便の業者、よその家に来たお客さん、会えば誰にでも話しかけます。
私にもあれこれ話かけてきて、聞かれもしないのに自分の仕事や親戚についてなど、話題が尽きる事なく話します。
しかも旦那さん、奥さん、娘さん、3人とも声が大きいので、隣の家は常に騒がしいです。
夫婦喧嘩の声、親子喧嘩の声、その他の雑談の声もとにかくうるさいのです。
窓を閉め切った状態でも「うるさいこのばばあ!」「誰にモノ言ってんだこのガキ!」などの喧嘩の声から「あははははは!」と馬鹿笑いする声まで、しっかり聞こえてきます。
そんなお隣さん一家ですが、奥さんが2020年に交通事故に遭い、足を悪くして車いす生活になってしまいました。
さぞかし落ち込んでいるだろうと思っていましたが、歩けない以外は元気で、奥さんはお喋りなままでした。
うるさいのには困りましたが、元気なのは何よりなので、妻(50代)と「良かったね」と安堵していました。
しかし、2021年の夏頃に様子が変わりました。
お隣から奥さんの声が聞こえてこなくなったのです。
妻も不思議に思っていたらしく「ねえ、最近お隣の奥さん見た?」と聞いてくるのですが、私も最近見かけていないので不思議に思っていました。
旦那さん、娘さんは変わらずうるさいくらいに話しかけてきますが、奥さんの事は何も話しません。
奥さんはどうしたのか聞いて見ようとも思いましたが、何となく聞きそびれてしまいました。
そんなある日の事、私が外で作業をしていると、お隣の家から「ちーん」と音がしました。
この音はもしかして、仏壇に置いてあるおりんの音?
妻に聞くと妻も「私も何度か聞いた。おりんの音よね」との答えでした。
しかし、誰かが亡くなったとの話はお隣の親子からは一切聞いていなかったため、妻と2人で首をかしげていました。
その後、他のご近所さんに聞いたところ事情が判明しました。
お隣の奥さん、実は交通事故の怪我が元で、2021年の春頃に亡くなっていたそうです。
旦那さんと娘さんは誰にも知らせず、親子だけで葬儀を済ませたとか。
今でも、お隣さんは親子そろってうるさいくらいあれこれ話かけてくるのですが、顔を合わせるたびに「なぜ言わなかったんだろう」という疑問が湧き上がってきます。
あれだけ、ご近所さんと喋っていていろいろ話をしていたのに。
何か事情があるのかも知れませんが、ちょっと理解できないです。
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