<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぴっぴ
性別:女性
年齢:43
プロフィール:小学生高学年と低学年の2人の子どもを持つパート主婦です。
遠方に住む義母(80代)は旅行が好きです。
私たち夫婦に子どもが生まれる前は、よく旅行に誘われて一緒に行きました。
義母は温泉が好きなので、誘われるのはだいたい温泉旅行。
でも、義母は決して私と一緒にお風呂に入ろうとしません。
「一緒に入りましょう」と誘うと、なぜそんなに...と思わるほど拒否されるのです。
別に「義母と裸の付き合いをしたい!」とも思っていなかったので、気を遣わなくていい分「ありがたい」が本音です。
ただ、あまりに拒否されるので、だったら私たちを誘わなければいいのでは...? と思うことがしばしばありました。
何回目かの温泉旅行のときのことです。
旅館についた後、義両親が散歩に行くというので、じゃあ私はお風呂に入ろうと大浴場へ行きました。
ちなみに泊まる部屋は義両親とは別々です。
早い時間ということもあって、大浴場は貸し切り状態。
気持ちいいな~と私は屋内の浴場と露天風呂を行ったり来たりしながら、長湯をしていました。
時間にして40分程度だったでしょうか、突然、大浴場に義母が入ってきたではありませんか!
義母は体をタオルで隠すこともせず、スタスタスタと真っ裸で浴場に入って、カランの前に座りました。
さっとお湯で体を流すと、温泉につかろうとこちらを向いたのです。
私はこそこそと出てしまえばよかったのですが、あっけにとられている間、こちらを向かれてしまった...という状況です。
私に気づいた義母は「ギャ!!」と、こちらがビックリするような大きな声を上げました。
そして「ごめんなさいね! 入ってるって知らなかったから! 私、出て行くから! すぐ行くから!」と、パニック状態で脱衣所へ向かおうとします。
私は慌てて「いえいえいえいえ! 私が出ますので!」とお風呂から立ち上がり、素早く脱衣所へ行きました。
私が脱衣所へ行くと、さすがに裸で一緒に並ぶのが嫌だったようで、義母はそのままお風呂にいました。
その後、夕飯のときに「先ほどはすみませんでした...」とさりげなく声をかけた私。
すると、義母はなんとガン無視!
え? 無視するの? どんな意図で? と困惑しっぱなしです。
おそらくなのですが、お風呂が好きな義母は「自分が好きなこと=ほかの人も好き」という思い込みから、息子夫婦を温泉に誘ってくれるのだと思います。
ですが、プライドなのでしょうか、裸を見られるのは我慢できないのでしょう。
私に裸を見られたことが許せないため、そのような事実がなかったかのように私を無視していたのだと思います...。
この推理を夫に話したところ「うん、それであってるよ」と言われました。
そして、これが義母と最初で最後の裸のお付き合いとなりました。
その後、温泉旅行に誘われることが一切なくなったのです。
そこまで見られたくないのなら、温泉旅行に誘わなければいいのでは...? と思うのですが、義母の気持ちを理解するのは難しいです。
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