もうすぐ還暦を迎える主婦ブロガーのかづさんが、結婚当初から始まった義母との戦いを振り返って書いた実話コミックエッセイ『義母クエスト〜結婚したらいきなりラスボス戦でした〜』(原作・かづ/漫画・赤星たみこ)。義母の強烈な嫌がらせの数々が怖すぎる! と今話題の1冊です。原作者のかづさんが新婚当時に義母から受けた仕打ちについて話してくださいました。
――義母の嫌がらせは本当に壮絶で、読んでいて胃がヒリヒリしました...。
かづ:ふふっ。当時ママ友たちとの井戸端会議で、私が義母のことを話し出すと、皆さん絶句してたいそう驚かれていましたね。私自身は「あぁ、それほどうちの嫁いびりはすごいんだな」とそこでようやく自覚したくらいなんです(笑)。
――『義母クエスト』には数々の嫁いびりシーンが登場しますが、特に印象に残っているエピソードはありますか?
かづ: 一番に思いつくのは義実家へ挨拶に行った日に出された握り寿司のエピソードです。私以外全員特上寿司なのに、私だけ巻きものメインの盛り合わせセット。その上義母に「その人たくさん食べそうだからそれにしたのよ」とまで言われました(笑)。このシーンの赤星たみこ先生の描くお寿司が素晴らしくて、思わず拡大して隅々まで見ましたもの。そして続く、義母が「いったいどんな躾をしてきたのかしらね?」と言った時の目つき! もう蔑むような、汚い物でも見るような目つきを見ると、当時のことを思い出して思わず背筋が凍り付きます。
――冷蔵庫の中身について義母から詰問されるシーンには狂気を感じました...。
かづ:料理を教えてくれるわけでもなく、やりくりのコツを伝授してくれるわけでもなく、とにかく私のあらを探すためだけに、延々と冷蔵庫の中身を報告させられましたね。私も義母からの電話に備えて、次は言われないようにしようと頭を働かせるわけですよ。するとそれはそれで義母からしたら気に食わない。私が頑張れば頑張るほど嫁いびりの度合いが増し、頑張らないとここぞとばかりに嫌がらせが始まる......その繰り返しでした。義母はどうやってイビッてやろうかと毎日ウキウキだったと思いますよ。でも「諦めたらそこで試合終了」ですからね(笑)。
自分だけ明らかな差別をされたり、冷蔵庫の中身を逐一報告させられたり...。聞いているだけでも気が滅入ってしまいそうな嫌がらせの数々を結婚当初から受けていたかづさん。しかし、これだけ酷い仕打ちを受けても、かづさんはへこたれることなく淡々と「自分の道」を突き進んで行くのです。
取材・文/宇都宮薫
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