<この体験記を書いた人>
ペンネーム:gaspal
性別:女性
年齢:42
プロフィール:私(42歳)、夫(53歳)、小学5年生息子の3人暮らし。共働き家庭。時短で美味しい料理作りに、はまり中。
私には小学5年生の息子がいます。
普段から現代っ子っぽくなく、ゲームへの興味はゼロで、読書が大好き。
外遊びも好きで、天気が良い日は「ただいま!」と玄関にランドセルをポーンと置き、公園に一目散です。
しかし、幼少時から自分の気持ちを言葉や文章にするのが苦手でした。
時間をかければ一生懸命に気持ちなども書くのですが、同級生たちのように「その場ですぐに言う」ことができません。
また、息子は工作が大好きで、廃材を使ってモノづくりを楽しんでいます。
小学校の図工の課題のように「全員同じキットで同じ作品を作る」というのも嫌いではないようなのですが、息子はとにかく自由に作りたいのです。
自宅には『いつか、なにか作るのに使う』ためにトレーや空き箱など、様々な廃材が大量にあります。
雨で外で遊べないときは、息子の身長よりも大きな作品づくりに没頭します。
そんな息子が11月の半ば、朝から一生懸命に何かを作っていました。
「また好きなもの作ってるんだな」
特に私は気にしていませんでしたが、朝から作り始め、ご飯以外の時間も夢中になって何かやっています。
そして夜、モジモジしながら私のところに息子が「お母さん、あのね...」とやってきました。
しかし、そのあとの言葉が続かない息子。
在宅勤務の私、ある仕事の期限が迫っていたため少しイラついてしまい「いまでないとダメなの?」と言ってしまいました。
すると、息子はいつになく積極的にこう言ったのです。
「もうすぐ勤労感謝の日だよね。でも完成したら勤労感謝の日まで待てなくて渡したいなって...」
息子は、私と夫へのプレゼントを用意してくれていたのです。
私には動物、花、食べ物などを折り紙で作ったメモ帳でした。
しかも全てに一言ずつ「休けいしてね!」「無理しないでね!」とメッセージ付き。
さらには針金とペンチで作ったハート型のクリップが沢山付いていました。
読書好きの夫にはしおりを。
画用紙や折り紙を細かく切り貼りして、ローマ字で夫の名前を貼り付けていました。
しかも、しおりが薄い筒状になっていて「ペンが入るとお仕事に便利って思ったの!」という息子。
照れ屋の夫も「ありがとう」と言って、大事そうに机の引き出しに閉まっていました。
コロナ禍で夫婦ともに在宅仕事が続くこともあり、息子についつい「静かにして!」などと言ってしまうこともある私...そんな自分を反省しました。
「もったいなくて使えないよ」と思いながら息子の寝顔を見て、胸が一杯になりました。
人気記事:《漫画》「鍵を忘れた」と中学生の息子の同級生が我が家に入り浸り...。親は何しているの?<前編>
人気記事:《漫画》「うらやましい。私も流産したい」と言い放った同僚。18年前の言葉が許せない<前編>
人気記事:コロナ自粛で孤独な日々...。そんな私に元気をくれた、配達員さんの「ある行動」《なとみみわ》
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。