<この体験記を書いた人>
ペンネーム:なんとも
性別:女性
年齢:54
プロフィール:私+夫+高3長男+高1長女の4人家族。スマホの写真がいっぱいになったので、思い切って断捨離しました。
54歳の専業主婦です。
7年前、長男が小学6年生のときに起こった保護者間での話です。
最終学年ということもあり、私たちにはさまざまな係が割り当てられました。
クラス役員の他に校外ボランティア、卒業アルバム制作、謝恩会など。
私はアルバム制作担当となりました。
アルバム制作担当は私を入れて5人。
これから打合せなどでスムーズに連絡ができるよう、5人でグループLINEを作りました。
「せっかくだからランチをしよう」となり、打合せを兼ねた食事会を近所のファミレスで行いました。
メンバーは保育園時代から顔見知りのA子・B子・C子。
そして去年、学区外の隣町から引っ越してきたD子。
私はD子とはそんなに話をしたことがなかったのですが、フレンドリーな性格の彼女とはすぐに打ち解けることができました。
小柄で清楚系美人のD子は当時30代前半。
私とは一回り以上も年齢が違うので、とても新鮮な印象でした。
話を聞くと、20歳で結婚して以来、隣町でずっと暮らしていたとのこと。
夫の実家の建て替えを機に同居を決めて、去年この学区に引っ越してきたようです。
「二世帯住宅?」
「はい、そんなに大きくないですけど...」
「え~、見たい!」
私たちは大盛り上がり。
写真を見せてもらうと、外観は立派だけどシンプルで品のいい佇まい。
内装もこれまたセンスのいいインテリアで、私たちはため息をつきました。
「すごいね〜! これだけ広いと掃除とか大変じゃない?」
すると、D子はさらりとこう言いました。
「大丈夫です! 掃除は夫の担当だから!」
私たちはきゃあきゃあと盛り上がりました。
それから約1カ月後。
あのランチ会で家を褒められたD子はすっかり気を良くして、グループLINEに家の写真やインテリアなどを次々とアップするようになったのです。
「家中のカーテンをチェンジしました!」
「子ども部屋を少しだけリフォームしました〜」
ウザいと思い始めるのに時間はかかりませんでした。
このグループLINEはクラスの作業用なので、ちょっとどうなんだろうと思っていたら、他の3人も同じことを考えていました。
それから数日後、クラス役員さんから私たちアルバム組に連絡が入りました。
「D子さんですが、都合により謝恩会担当に変更となりました。彼女と交替して〇〇さんがアルバム組の新担当になったのでよろしく」
私たちは寝耳に水でした。
役員さんに詳しいことを聞いてさらにびっくり!
「あの...D子さんが言うには...グループLINEで無視されてイジメられている、もう一緒に作業なんてできないから担当を変えてください!って言われたんだけど...本当?」
言いづらそうに話してくれました。
私たちは今までの経緯を感情抜きに話し、例のグループLINEの写真を見てもらうと役員さんは「なるほどね...」と納得したようでした。
最初の頃こそイイネやスタンプを送っていましたが、ウザくなって放置していたのは事実。
でも、それを「無視」とか「イジメ」とか言われてしまってはやりきれませんでした。
どんよりした思いは拭えませんでしたし、私たちにも問題はあったと思います。
「このグループLINEはあくまでも子どもたちをサポートする作業用なので、過度な馴れ合いには気を付けようね」
残ったメンバーで話し合いました。
そして、卒業シーズンを迎え、謝恩会組の出番となり、着々と準備を進めていたと思われましたが...。
こちらのグループLINEでもD子は幸せ自慢をしていたと聞き、私たちは苦笑いするしかありませんでした。
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