進路について無関心だった夫が、キレた息子に返した「意外な言葉」

54歳の兼業主婦です。

夫（55歳）との間に息子（20歳）がいます。

今から2年ほど前の話になるのですが、その息子が「動画クリエイターになるから高校卒業後は進学しない」と言い張った時期がありました。

その時、夫は心配こそしていましたが、息子に何も言いませんでした。

夫は付き合っていた時からとても気が優しい人で、それは結婚してからも変わらず、今でも私たち家族や他人に対しても人当たりも良い感じです。

しかし、悪く言えば気が弱く、あまり人に強く言えない人とも見ることができます。

「進学しない！」という息子にもうまく言えなかったのだと思いますが、私はその態度に対して少しモヤモヤしていました。

「受験せずにバイトしながら動画作っていくから！」と話す息子に対して、私が「何か言ってやって」と夫に促しても「う～ん」と首を傾げて唸るばかりでした。

当時はすでに「動画クリエイター」という職業が確立していることも知っていました。

ただ、専門的な知識も必要な職で、そう簡単ではないと思っていた私は大反対でした。

一方、夫は特に否定も肯定もしません。

そんな態度を見て、「本当は息子のことなんてどうでもいいと思っているんじゃないの!?」と怒鳴りそうになったことも正直ありました。

そんなある日、母親である私がものすごく反対していたからか、息子のほうから夫に「相談がある」とリビングにやってきました。

進路のことだと分かった私はとりあえず聞こえないふりをして、そのままキッチンで炊事をしていました。

やはり「動画クリエイターになりたい」と切り出した息子に、夫は「そうか」とだけ言って沈黙してしまいました。

私は「ダメだ」と思って会話に入ろうかと手を拭ったのですが、突然、息子が言葉を荒げました。

「オレは父さんはどう思うか聞いとるんやけど！　黙っとるとか父さんはオレのことどうでもいいんっ!?」

これには私も驚きましたが、夫が小さく「すまん。そうじゃない」と息子に謝りました。

そして、続けて夫が言った言葉に驚きました。

「母さんから聞いて、なんと言えばいいのかワシも分からんでな。『動画クリエイター』について調べたりもしよったんやけど...」

その日は夜遅くまで2人で話していたようでした。

その後、息子は動画クリエイターの夢を諦めることはないものの、映像系の専門学校に進学することになり、今は元気に通っています。

たまにですが、息子は夫とこれから先のことについて話もしている様子。

男同士ってなんか羨ましいな...と感じた出来事でした。