<この体験記を書いた人>
ペンネーム:yobo
性別:女性
年齢:47
プロフィール:体力の限界と戦う2児の母です。
もう25年ほど前でしょうか。
私は当時、ちょっと俺様な男性と付き合っていました。
彼は、毎日のように私に「愛している」と言ってくれましたが、私はどうもそれが信じられなかったのです。
彼には、仕事や遊びからの帰り道にゼリー飲料を飲む習慣がありました。
「おいしい」と毎日言い、ゼリー飲料を飲みながら帰る彼の横顔を何十回見たことでしょう。
ある日の帰り道、彼はいつものようにゼリー飲料を飲みながら歩いていました。
すると、彼は突然「まずい!」と言って不機嫌になったのです。
そして、あんなに大好きだったはずのゼリー飲料を、公園の植木の中に思い切り放り投げてしまったのです。
どうしたのか聞いてみると「急にまずく感じた」とのこと。
それ以来、彼はゼリー飲料を飲むことは全くなくなりました。
どんなに好きな食べ物や飲み物でも、毎日続けていたら飽きることもあるでしょう。
しかし、そのときの彼の突然の変わりように、いつか自分もそのように突然捨てられるのだろうと想像してしまいました。
それに、捨てた場所がゴミ箱ですらないのも気になりました。
マナー違反をするような人と将来を考えることはできません。
何より、彼が物を投げてしまう姿を見て「怖い」という感情も芽生えてしまいました。
それ以来、私はその男性と「いかにして別れるか」を考えて過ごすようになりました。
すでに、怖いと感じてしまっているので、怒らせないように穏便に別れる必要があります。
しかし、私が距離を取ろうとすると、彼は私に執着してくるようになりました。
私が小一時間ほど手が離せないでいる間に、携帯電話の着信の数が10件を超えていることもありました。
夜にうっかり彼からの電話に出ないで寝てしまうと、彼は始発で私の家にやって来ることも...。
そういった彼の行動全てに、私は怯えるようになりました。
とにかく、穏便に別れてもらうためには、私のことを嫌いになってもらうか、あのゼリー飲料のように、彼に自ら飽きてもらうのを待つしかありません。
彼の心が離れていくよう、彼が苦手であろうタイプの女性を演じたこともあります。
そんな試行錯誤と、時の経過を経て、彼の私に対する執着は次第に薄れていきました。
そして、私が電話で「もう会えない」と伝えると、彼はすんなりと了承してくれました。
このときほど、飽きてもらえたことに解放感を覚えたことはありません。
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