匂いがしない!なくなって知った嗅覚の大切さ

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51歳 K子(女性) 子ども2人が大学生になり子育てはひと段落。自営業でフルタイムで働いている。

もともとアレルギー性鼻炎があり、鼻が悪くて、風邪をひくと匂いがしなくなることがよくありました。でも、風邪が治ると自然に匂いも戻ってくるので、あまり気にしていませんでした。

ちょうど50歳の誕生日前にも風邪をひき、匂いがしなくなりました。でも、この時は、風邪が治っても匂いがしない状態が続きました。おかしいな、とは思っていましたが、忙しさにかまけて病院にもいかないまま放置。2、3ヶ月して花粉症の季節になり、ようやく耳鼻科に行きましたが、「アレルギー症状が出ている時点では嗅覚の治療はしにくい」とのこと。花粉の季節が終わるのを待って、匂いを感じる鼻の奥の部分にステロイド剤をさす治療を始めました。

匂いがしないと、コーヒーも紅茶も日本茶もみんなただの暖かい飲み物と感じるだけ。趣味だったアロマの香りもわからないし、柔軟剤を入れても何も感じません。これまで、お茶を飲んでほっとひと息ついて休憩していたのもままならず、香りがあることでリラックスできていたことは多かったのだなと改めて思いました。

また、嗅覚がなくなると、味もわかりにくくなります。「辛い」「すっぱい」などわかりやすい味はわかるのですが、いわゆる風味がわかりません。だしの香りがわからないだけでなく、味噌の香りもしないので、料理にも自信が持てなくなりました。

それでも、家族のご飯は作らないといけないので、とりあえず、これまでの経験と勘で味付けをしました。このとき濃い味付けにしてしまうと、失敗していたら食べられなくなるから、なるべく薄味にしておき、足りない分は各自食べる時に塩やしょうゆをかけて食べてもらうようにしました。

味がわからない食事なんてつまらなくて、食べなくなれば痩せられるかな?などと淡い期待を持ちましたが、しっかりおなかが空くのはやっかいでした。

弁当箱やトイレなど、嫌な匂いも感じなくなったのはメリットでしたが、一方で、腐ったものやガス漏れにも気づけないんだろうなと考えると、やはりデメリットが多すぎるな、と改めて思うのでした。

治療を始めた頃は、「治療さえすれば治るんだろう」と気軽に考えていました。でも、その効果は3ヶ月たっても現れず、ステロイド剤の長期使用はよくないとのことで治療は打ち止めになりました。
病院が悪かったのか?と別のクリニックに変えましたが、ビタミン剤が漢方に変わったくらいで、同じような治療をして変化なし。医師からも「治りにくいんですよね」と言われるだけでした。

匂いがしない辛さは、周囲に理解してもらいにくい点もにあります。普通に生活はできるので、周りの人にはわかりません。だけど、「いい匂いだね」「これ美味しいね」と話しかけられても、「そうだね」と笑うしかできないのは、けっこう寂しいものです。

今は専門医で検査を受け、薬を増やし、嗅覚トレーニングなども始めました。時間がかかるかもしれないけど、きっと治ると信じて治療を続けるしかないと思っています。
感覚のひとつを失うことは、人生をこんなにつまらなくするんだなというのが発見でした。視覚や聴覚だとなおさらだろうなと思うと、自分が知らない世界はまだまだあると改めて思う日々です。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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