<この体験記を書いた人>
ペンネーム:なんとも
性別:女性
年齢:54
プロフィール:私+夫+高3長男+高1長女の4人家族。ハローワークで求職中の日々を送っています。
50代半ばの主婦です。
今から8年くらい前、私は家業を手伝いつつ、とある建設系の会社でパートの事務として働き始めました。
小さな会社で、従業員は私を入れて10人にも満たない規模。
女性は私ともう1人、勤続10年越えのベテラン社員のK子だけ。
K子は私より6歳年下、独身でした。
第一印象はとても親切で、不慣れな私を丁寧に指導してくれていましたが、小さな事務所で顔を突き合わせて仕事をしていると、次第に何とも言えない息苦しさを感じるようになりました。
なぜなら、K子は他人の悪口が大好きで、私が居ないときなどは盛大に私のことをアレコレと言っていたからです。
その程度ならまだ想定内の「お局様」だったのですが、私はまだK子の異常性に気付いていませんでした。
K子は自分が気に入れば、他人のものをなんでもマネしてしまう性格でした。
私も彼女に、服、バッグ、靴、化粧ポーチなどなど、いろいろなものをマネされました。
それも、あからさまなマネではなく、色・柄・サイズ違いだったり、時期をずらしてみたり。
「ねえ? その〇〇ってどこで買ったの?」
今思えば浅はかだったのですが、K子にそう聞かれたら、隠す必要もないので正直に答えていました。
人にマネされるのは、相手によっては微笑ましいですが、仲の良くない人間からされるのは微妙にモヤモヤします。
ある日、決定的なことが起こりました。
ある週末休みの土曜日、私は予約していた美容院に出かけて、長く伸びて不揃いだったパーマヘアをカット。
それからストレートパーマをかけて肩くらいのセミロングヘアに仕上げてもらいました。
お会計を済ませ、美容院から一歩出た瞬間、どこかで見たような顔とすれ違いました。
「...〇〇(私の名前)さん?」
声の主は例のK子。
「あ...K子さん...こんにちは」
「美容院?」
「え...は、はぁ...はい、そうですね...」
美容院は地元ショッピングモールに入ってる店舗なので、ここでK子に会っても不思議ではありません。
でも、K子に会うとは思わなかった私はしどろもどろ。
年下でも一応会社の先輩です。
何か言われるのかなとハラハラしましたが「じゃっ、またね~」と、K子は思いのほかアッサリと去っていきました。
私は拍子抜けしつつ彼女の後ろ姿を見送りました。
そして、週明けの月曜日。
「おはようございます」と出勤して事務所に入った私の目に映ったのは...。
「あ、〇〇さん、おはよう~」
機嫌のいいK子を見てびっくりしました。
K子は、普段は若干クセ毛気味のロングヘアを後ろで1本に束ねた髪型なのですが、この朝の髪型はどう見ても...私と同じストレートのセミロングヘアでした。
やられた! と思っていると、あとから出勤してきたK子と仲の良い男性従業員が声をかけてきました。
「え? なんか...〇〇さんの髪型...K子さんに似てるよね?」
と、いかにも私がマネをしたかのような口調。
「ふぅん...そうかなぁ? 気のせいじゃない?」
K子は何も気に留めてない様子でしたが、私は平静を装うのに必死でした。
土曜日に私とばったり会ったときはいつもの髪型だったので、速攻でヘアチェンジをしたとしか思えません。
他の人たちも私とK子を見比べては「え? お揃い?」と言ってきてゲンナリ。
中には「〇〇さん、K子さんの髪型を意識したの?」と聞いてくる人もいましたが、事情を知らない人から見ればそうなってしまうでしょう。
「〇〇さんって、いつも私のマネしちゃうから困るなあ~」
小耳にはさんだ話だと、K子はシレッと呟いていたそうです...。
K子のあまりの立ち回りの上手さに、モヤモヤを通り越してクラクラしました。
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