<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女性
年齢:42
プロフィール:夫と二人暮らしの主婦です。
コロナ禍前まで働いていた会社での出来事です。
私たちのオフィスが入っているビルの下の階に、とあるベンチャー企業が入っていました。
小さな会社でしたが、そのベンチャー企業の社長(50代男性)は明るいキャラで話も面白いので、少しづつメディアに取り上げられ始め、ちょっとした「話題の人」になっていました。
海外での武勇伝、貧しい生い立ちから仕事を転々して苦労した話、親孝行のために仕事を休んだ話、そして社員を家族のように思っている熱い話など、さまざまなネタを独特の口調で話すのがウケていたようです。
会社の中でも「今日あの社長がいたね」「そういえば、あの社長がテレビに出ていたよ」「この間芸人があの社長のモノマネをしている動画を見つけたよ」など、毎日のように社長が話題にのぼっていました。
そんなある日のことです。
私が乗っていたエレベーターがその会社のあるフロアで止まりました。
ドアが開くと、目の前には例の社長が...社長はエレベーターの外にいた人と話していたのですが、エレベーターに乗ると「じゃあまた」と言いました。
「わー、あの社長と一緒のエレベーターなんてラッキー、みんなに話しちゃおう」
私は少しワクワクしてしまいました。
しかしドアが閉まりかけたとき、社長が「あ、そうそうそう言えば...」と言い出し、エレベーターの開けるボタンを押して話し始めました。
話はすぐに終わると思いきや、社長はボタンを押しっぱなしにして話し続けます。
しばらく経ってもいっこうに終わる気配はありません。
社長はまるで私などいないかのように話に夢中です。
隣にいた秘書が申し訳なさそうに何回もこっそり私に頭を下げていましたが、本人はまるでお構いなしです。
結局3分くらい話は続き、相手の人が「そろそろ終わりにしなきゃ、他の方にもご迷惑がかかるし」というようなことを言ってようやく話が終わりました。
そんなに話したかったら一旦降りて話せばいいのに、なんて傍若無人で自分勝手なんだろう...今までの明るく楽しい社長のイメージは一変、呆れてしまいました。
この話を会社のみんなに話すと「そういえば、社長が社員らしき人に怒鳴っているのを見た」「隣にあるコンビニの店員さんに文句を付けているのを目撃した」など、ちらほらマイナスな情報も出てきました。
あれから3年以上が経ちましたが、いまだに例の社長をメディアやSNSで見かけます。
相変わらず明るく楽しいキャラで、自分勝手な人には見えません。
人格者だなんて言われているのを見ると「本当は全然違うじゃん!」と、社長を見かけるたびに心の中でツッコんでしまいます。
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