<この体験記を書いた人>
ペンネーム:gaspal
性別:女性
年齢:42
プロフィール:私(42歳)、夫(53歳)、小学5年生の息子の3人暮らし。共働き家庭です。
2022年の春、夫(53歳)が初めて血尿を出しました。
近所の泌尿器科を受診したところ、すぐに大きな病院を紹介されました。
検査の結果、「両方の腎臓に無数の小さな石がある」と言われ、腎臓結石であることが判明。
「緊急に手術を必要とするほどではない」
「石は小さくても大量にあるので、とにかく毎日最低2リットルの水分補給につとめて、経過観察をしましょう」
医師からはそう言われました。
ところが9月末の深夜のことです。
夫が就寝中の私を起こしました。
「腹痛だと思って寝ていたけど違うみたい。痛みで動けないから病院に行きたい」
うずくまる夫の顔は真っ青でした。
結婚して今年で15年。
私は持病があり、病院通いが日常で、入院も何度もしています。
そんな私とは対照的に、夫はずっと健康診断を受けても健康そのものでした。
「経過観察ですんだし、水分補給に気をつけるよ」
腎臓結石があると分かったときも、夫はあっさりした反応だったのです。
結果が分かるまでは心配で仕方がなかったのですが「手術もしなくていいなら良かった」と、私も楽観的に思ってしまっていたのです。
そんな夫が痛みで電話もできない状況に...私は気が動転してしまいました。
「お腹が痛い」と夫が繰り返し訴える中、私は痛みの原因が腎臓結石と結びつかず「盲腸? 食中毒?」とパニックになりながら夜間医療情報センターに電話をしました。
コロナの関係もあり、私が住む地域では、センターで夜間受診が可能な病院を紹介してもらう仕組みになっています。
しかし、センターが受診できる病院を探しても、いくつもの病院に「コロナの入院患者受け入れ病院のため、外来の受診歴がない新規の患者さんは受診不可」と断られ、私はどんどん焦っていきました。
その間にも、夫は顔面蒼白になっていきつらそうでした。
やっと市内で受診可能な病院が見つかり、駆けつけて受診したところ結石が動いたための激痛と判明したのです。
周りから「結石の痛みは陣痛なみだよ」と聞いてはいたものの、聞くのと目の当たりにするのでは大違いでした。
「この激痛が結石が原因とは全く思わなかった...」
夫も驚いていましたが、医師の指示どおりに、1日に6リットルも水を飲んでいました。
そのおかげか、数日後には石は尿と一緒に自然排出されました。
まだ無数の小さな結石がまだあるため、来月には再検査します。
「痛みが出たら痛み止めを飲むしかない。とにかく水分を多くとってください。お酒はやめてくださいね」
医師がそういうので、そう努めるしかありません。
夫は仕事時も痛み止めを持ち歩き、意識的に水分補給をしています。
もともとお酒を飲みませんし、汁物も自らは進んでは好まないので、私は夫の好きな具材を入れた汁物を積極的に出しています。
味を変えて出すと夫も食べてくれます。
今回の夜中の受診騒ぎで思ったことがあります。
私が持病などで家事や育児(小学生の息子)に支障が出ても、夫の信条は昔から「できるほうがやればいい」で、当然のように家事や育児をしてくれます。
でも、夫がいつか腎臓結石だけでなく他の病気に突然なるかもしれません。
私が元気な間は労りたいし、健康に過ごしてほしいと強く感じました。
夫に「いつも本当にありがとう」と感謝すると同時に、人生のパートナーとしてこれからもっともっと大事にしたいです。
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