<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ごんちき
性別:男性
年齢:48
プロフィール:東北地方に住む会社員で妻と二人暮らし子どもはいません。
私の甥(18歳)の話です。
現在、甥は定時制高校の学生で、毎日夕方から夜まで学校に通っています。
昔の学生は親に送り迎えをしてもらうことをあまり好まず、電車などを使って友人とワイワイおしゃべりしながら通学していたものです。
しかし、今どきの子どもはとにかく親に送り迎えをしてもらいたいようです。
甥も同じ気持ちのようで、送り迎えをお願いしてきます。
甥の親は仕事が忙しくて送り迎えはできないので、行きは私の妻(57歳)が、迎えは私が毎日行っています。
学校の近くに最寄り駅があり、電車通学も十分可能なのですが、あまり電車を使いたがりません。
甥は時間にルーズなので、事前に頼まれた時刻に迎えに行ってもなかなか校舎から出て来ず、1時間以上待たされたこともあります。
甥に「どうしたのか?」と聞くと「部活でいろいろあって終わらなかった」とのこと。
こちらは翌日も朝から仕事があるので若干腹が立ちますが、自分の子どものことではないので黙っています。
ある日迎えに行くと、1時間以上待たされた挙げ句、担任の先生と一緒に現れました。
何事かと思っていると担任の先生から「〇〇君、38度の熱があるようなんです」と突然の報告。
こちらがびっくりしていると、さらに「コロナの疑いもあるので、このまま連れて帰って病院で看てもらい結果を報告してほしい」と言われました。
学校では医者に連れて行っていないそうで、嫌とも言えず、仕方なしにコロナ疑いのある甥を車に乗せて、一緒に30分の道のりを走ることになりました。
普段の甥はあまり饒舌ではないのですが、そのときは心配をかけまいとしているのか、とてもおしゃべりでした。
「熱はあるけど大したことはないんだ。大丈夫だよ」
学校での出来事をしゃべり続けます。
こちらとしては感染の心配があるので黙っていてほしいんだけどな...とは言えず、帰宅してから妻と方々に連絡して看てもらえる病院を探し、翌日医者に行き診察を受けさせることになりました。
幸いなことにコロナではなく水疱瘡と判明し、一週間程の自宅療養で大丈夫との診断を受けほっとしました。
他にも「先生から成績の件で呼び出された」「クラスメートの相談事に乗っていた」「生徒会活動でいろいろ準備していた」など、さまざまな理由で時間通りに帰れないことが多く、迎えはなかなか大変です。
遅れるなら事前に連絡してほしいのですが、突然決まることがざらにあるようです。
私も仕事終わりに毎日迎えに行くのはきついので、たまには電車で通学してほしいのですが「みんな、送り迎えをしてもらっている」と言われると、甥だけ電車で通学させるのもかわいそうな気もします。
甥は小学校、中学校と仕事が忙しい親にほとんどかまってもらえず、かなり寂しい思いをした過去があります。
そのため、私も妻も甥に同情してしまい、甘くなっている部分が正直あります。
忙しくてあまり息子にかまえない甥の親の事情は理解しますが、やはりなんとかならないものかと思ってしまいます。
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