余命3週間。告知をすべきだった?妹の夫がお見舞いを拒否して会えずじまいに

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ペンネーム:さざえ
性別:女
年齢:61
プロフィール:シングルマザーとして3人の子供を育てました。働けるうちは仕事を続けたいと思っています。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

1年前、遠方に住んでいて、いつもは疎遠な妹の夫から電話がきました。妹(当時55歳)が末期がんだというのです。余命は3週間といわれたそうで、いつもは冷静な妹の夫も流石に気が動転しているようでした。私も体がしびれたように、なにも考えられません。ただただ優しくていい子だった妹を思い出しました。

すぐに妹に会いたいと思いました。ですが、お見舞いを申し出ると妹の夫は拒否。理由は「告知をしていないから」と言うのです。妹本人は、ただの風邪だと思って病院にいったらひどい胃潰瘍で入院になったと思っている。しかも点滴をしている今は、余命3週間と言われた人とは思えない程元気なんだそう。そこに私がお見舞いにいったら、妹は驚くしおかしいと思うに違いないとのことでした。

告知をしていない......。妹の性格を考えると、きっと妹は自分の病気を知りたいだろうと思いました。ただ当然妹と長年一緒に暮らしてきた妹の夫もわかっていることでしょうし、これは家族の問題なので、私からはなにも言えません。ただ「いつか言おうと思っている。本人の体調が上向きになったら告知したい」とのこと。体調が悪いときに告知すると、本人ががっくり来てしまってそのまますぐ亡くなってしまうかもしれない......と妹の夫は恐れていました。私もその気持ちはわかりました。そこで妹が自身の病気を知ったらすぐ病院に行こうと決意。その日は妹になついていた私の子供達と一緒に妹を想って泣きました。

妹の夫からは、2日に一度電話で報告がありました。調子がいい日もあれば、元気がなかった日もあり、告知のタイミングがはかれないとのこと。ただ余命3週間と言われてから1週間がたっています。医師の見立て通りだったら、あと2週間しかありません。私は電話だけでもできないか聞きました。ただそれもやめてほしいと言われるだけでした。

その後1週間がすぎ、妹は大きな病院に転院、そこでもやはり手の施しようがないと言われたそうです。そしてその病院の医師と話し合って、やはり「体調が少しでも上向きな時に告知をする」となったそうです。

結局私が妹に会えたのは、余命告知ピッタリの3週間後。妹のお通夜でした。妹の最期には会えませんでした。

告知は妹が亡くなる2日前にされたのですが、告知後妹は気力が果てたようにぐったりしてしまったそうです。告知の翌日私が電話したときは、力ない声で「ああ、うん」と答えるだけでした。元気だった妹しか知らない私には衝撃でした。

妹を失って思うのは、私が告知すべきだと言えばよかったのか、ということです。本当に胃潰瘍なのか、胃潰瘍なのになぜどんどん力が出なくなっていくのか、妹は心底不安だったと思います。ただ妹の夫とその家族が決めた方針に口は出すべきではないとはわかっています。どうすればよかったのか。ただただ、心の整理がつきません。

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