何事にも興味のない子どもに国語をどう教える? 前途多難な個別指導

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:みわちゃん
性別:女性
年齢:61
プロフィール:今の子どもたちはどうしてこんなにも感動が薄いのだろう? と日々ため息をついている私です。

何事にも興味のない子どもに国語をどう教える? 前途多難な個別指導 55.jpg

私は個別指導の学習塾で、英・数・国・社・理の5教科を教えています。

そこには国語の長文読解が苦手な生徒がたくさんいます。

それは、知識がない、興味がない、会話が単語で文章として成り立っていない、熟考せずに答えてしまうことなどに大きな要因があるのではと思います。

中学2年生の女子生徒もその一人。

ある授業でのことです。

「宮沢賢治は12歳の頃、身長は130cmほど、体重も30kg台、丸顔の色白の少年でした」という文章があり、「宮沢賢治ってどんな感じの子どもだったのかな?」と聞いたところ、答えは「外国人」。

色白=外国人なのでしょう。

「少年は、半べその顔になりました」という文章は「少年は、半べ その顔になりました」と音読。

「ん!?」となった私に「えっ? 半(なか)べですか?」と言ってくるから返す言葉もありません。

世界陸上があったときに「走り高跳びってどのくらい跳ぶと思う?」と聞いてみたら、「...10mぐらい?」

いつもこんな調子です。

長文読解には、野球やサッカー、駅伝などのスポーツを取り上げたものもよくあります。

ルールや練習、悩み、試合に向かう気持ちなどを知らなければ、心情を思い測ることなどはとてもできません。

そこで、生徒に高校野球を見てもらうことにしました。

「感想を書きなさい」というお題だと、内容をしっかり見ることはないと思い、たくさんの質問を出すことにしました。

「ルールを簡単に説明しなさい」「高校野球にとって甲子園とはどのようなところですか?」「どのような応援の形がありますか?」「高校野球の選手宣誓はどのようなものでしょう?」などです。

決勝戦のあった翌週に「高校野球を見ましたか?」と聞くと「見ました」と答えたので、宿題を出してもらいました。

ルールは試合を見て、だいたい分かったようでした。

しかし「高校野球にとって甲子園とは?」には「甲子園は大阪にある球場です」...以上。

「え? 質問の意味わかってる?」と思う私。

選手宣誓については「スポーツの大会の開会式で、大会に臨む気持ちを代表で話すこと」なるほど、質問をしっかり読んでいないのね。

そして、その後の質問の答えを聞くと「えっ? そんな質問ありました?」と。

質問を書いた紙はちゃんと渡したんですけどね...なかなか前途多難です。

 

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