<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぴちぴち
性別:男性
年齢:52
プロフィール:人との待ち合わせの時は遅くとも15分前には到着してしまう52歳です。
普段からYシャツやスーツといった服装に縁のない仕事をしている私ですが、突然急な出張を言い渡されることもあります。
今から5年ほど前のこと、当時47歳の私は出張を申しつけられたことで、タンスにしまってあったスーツを取り出すことになりました。
幸いサイズは問題ないようですが、スラックスの裾のほころびが気になります。
出張は3日後です。
紳士服店で新しいスラックスを購入することも検討しましたが、裾直しをすると出張に間に合いません。
何か良い手はないかと探していたら、補修もやってくれるクリーニング店があることを知りました。
早速ほころんだスラックスを持ち込むと、柔らかい雰囲気の女性スタッフさんが対応してくれました。
30代半ばぐらいに見えるそのスタッフさんは「明日にはお渡しできます」と言います。
それならば出張に間に合います。
私はそのまま補修とクリーニングをお願いしました。
「こちらは何時までの営業ですか?」
「夜7時までです」
7時なら仕事後でもギリギリ間に合います。
私はスタッフさんに「明日の夜7時に来ます」と告げ、スタッフさんも快諾してくれました。
翌日、仕事を終えた私は、時間に間に合うようにクリーニング店へと車を走らせました。
何とか5分前に到着したのですが、お店のシャッターは降ろされています。
昨日受け取ったレシートには、営業時間夜7時まで、と書いてあります。
「え? まだ5分前だよ? しかも7時に来るって言ったよね?」
そんな思いで一杯になりながらも、お店の裏手に回ると、2人の女性スタッフが戸締りをしようとしているところでした。
2人とも昨日のスタッフさんとは別の方です。
スラックスを取りに来たことを伝えると、60歳ぐらいのスタッフが嫌そうに言ってきました。
「困るんだよねぇ、時間ギリギリにくるとかさ。正直迷惑なんですよぉ。まぁ、来ちゃったから対応しますけどぉ、次からは気を付けなさいよ?」
もう1人、私と同年代に見えるスタッフがお店から取ってきたスラックスを私に手渡すや、「はぁ~っ」と面倒くささを存分に感じさせる大きなため息をつきました。
「これって私が悪いのかな?」
そう思いながら帰宅し、スラックスを見ると、大きな字で「夜7時来店」と書いた伝票が貼ってありました。
クリーニング店は隣町にあり、その場所はその後もしばしば通っています。
気がついたらクリーニング店があった場所は更地になっていました。
移転したのか、閉店したのか、今となっては知るよしもありません。
一部の方の接客に驚いてしまいましたが、補修してくれるクリーニング店という、とてもありがたいサービスがなくなってしまったのはとても残念に思います。
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