<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女性
年齢:52
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる52歳の自営業。
2021年、小学校・中学校の同級生数名とお酒を飲んでいたときのことです。
周囲から「仲が良い学年だね」とよく言われ、その同級生たちとは飲み会だけでなく趣味や仕事でも交流を続けています。
集まるメンバーはタイミングによって変わるのですが、その日は私と同じ建設業で自営業の人がほとんどでした。
大人になって良くも悪くも「人を見て」冗談を言いつつ盛り上がれるのは、それだけ気心がしれているからだと思います。
でも、その中に一人、言いにくいこともスパっと言うA君がいます。
A君は、学生の頃から疑問に思ったことは誰彼構わず突っ込んでいくタイプです。
面倒臭いと思われて相手の腰が引けてしまうこともしばしばで、私も面倒臭いと思った一人でした。
性格は変わらないというか、お酒を飲むようになって分かったのは「A君はお酒を飲むともっと面倒臭くなる」です。
私は酔ってしつこくなるA君が嫌で、この3年ほどはなるべく近くに座らないようにしてきました。
しかし、その日は運が悪いことに席の隣になってしまいました。
話し始めたA君は「お前って一生懸命にやらないよな」と、ニヤっと笑いながら言ってきたのです。
やらないときは全くやらないけれど、やる時はキチンとやっていると思っていた私はビックリ。
思わず「えぇ~! どこが? いつ?」と大きな声を出してしまいました。
A君によると、この飲み会の少し前にたまたま同じ現場に入ったのですが、私が作業する姿を見て一生懸命にやっていないと感じたそうです。
その頃は父の仕事を受け継いで間もなく、まだ素人に毛が生えたようなレベルでした。
それでも、緊張しながら一生懸命にやっていたのでショックでした。
それを理解してもらいたくて、自分の気持ちを熱弁したものの、言えば言うほど空回りしてしまい、A君は「へぇー」とからかうようなニヤニヤ顔で聞き流していました。
「何だよ、バカっ! 緊張で仕事に行きたくなくなる気持ちも知らんで!」
もう少しでキレそうになってしまい、最後は私も笑うしかありませんでした。
でも、グビグビとお酒を飲みながら改めてA君の言葉を考えていると、学生の頃を思い出しました。
体育の授業でマラソンをしたときに、走っている最中から先生に「一生懸命に走れ!」と怒鳴られ、ゴールした瞬間に「真面目にやれよ!」と出席名簿で頭を叩かれたことがありました。
そのときはムッとして「大真面目だよっ!」と怒鳴り返しましたが分かってもらえず、「真面目に走ってねぇよ」とさらに叩かれただけで悔しい思いをしました。
どうやら私の懸命さは表に出にくいと理解しましたが、仕事のときは表に出るように、見せ方を工夫した方がいいのかもと考えるこの頃です。
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