「死ぬときってことだ」とタバコに火をつけて...肺ガンが発覚した82歳父の態度に思うこと

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:みけ
性別:女性
年齢:52
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる52歳の自営業。

「死ぬときってことだ」とタバコに火をつけて...肺ガンが発覚した82歳父の態度に思うこと 59.jpg

82歳の父に、先日肺がんが見つかりました。

3年前に大腸がんを患ったばかりで、父方でがんを患った人はいないのに、どうして父だけ?と恨めしい気持ちにもなりました。

でも、今までの父の生活を見てきて「さもありなん」とも思います。

大腸がんを患う2年前には右足首のあたりが感染症になり、足がゾウのように太く腫れて病院通いをしました。

この頃から免疫力も体力も落ちてきていたのだと思います。

足が良くなって普通に歩けるようになってから、食生活からきちんとしていかないとダメだと思い、夕飯のときに折に触れてアドバイスをしてきました。

というのも、父は偏食なのか、お酒は飲むのにおかずはちゃんと食べません。

ひどい日はお酒とトマトだけ。

これでは体に悪いに決まっています。

病院に通ってなるべく歩くようにしようと言っても無視。

歩くのはほとんど家の中だけで、移動は自転車になってしまいました。

それで大腸がんのあとに肺がんですから、「そんな生活をしていれば...」とつい思ってしまいます。

今回は転移もしているらしく、治療方針を決める検査や治療のプロセスを聞いても、大腸がんのときよりも大変そうです。

父は、前回の検査や入院の流れを思い出して、もう治療は「やりたくない」と考えたようです。

そして、とんでもないことを言い出しました。

「そろそろ死ぬ年頃だから、仕方ねぇよな。ダメならダメで死ぬってことだ」

天邪鬼の父らしい言葉ですが、さすがに「そうだね」とは言えません。

でも、強く言えばもっと我を張って頑なになる人なので、塩梅がとても難しいのです。

言葉に詰まって黙っている私を見て、父は鼻で笑いながらタバコを吸い始めました。

今、吸うタイミングじゃないだろう!? 高齢だから死んでもいいって思う家族はいないよ!

いつも目の前に立ちはだかっていたお父さんのままでいてよ...腹立たしいやら悲しいやらで余計に何も言えませんでした。

父自身、前回よりも重いガンが見つかったことで、大きなショックを受けているのだと思います。

私もガンを経験しているので、分かる部分もあります。

ショックを受けて今だけ逃げたくなっているのならまだいいですが、相変わらずお酒もタバコもやめようとしない父が心配です。

気持ちが落ち着いたら治療する勇気を出してくれることを祈っています。

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