<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女性
年齢:52
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる52歳の自営業。
80歳の母の話です。
とある言い争いがきっかけで、母は認知症ではないかと心配しています。
先日のことです。
父に病気が見つかり、細かい検査をすることになりました。
私が家業を継いで自営業をしていることなどから、普段から両親の病院関係などは私が引き受ける形になっています。
しかし、今回は大きな病院で検査を受けるため「兄にも話をしたほうがいい」と、母に連絡しておくように頼みました。
私には2歳上の兄がいます。
小さい頃は仲良しでしたが、大人になってからは兄のことを敬遠しています。
「理屈っぽい話し方」「自分の言っていることは正しい」「人の意見を受け入れない」
そんな兄の振る舞いが苦手だからです。
だから、兄への連絡はいつも母にお願いしていました。
数日後、確認したところ「知らないよ。あなたが話すって言ってたじゃない」と憮然とした態度で言う母。
とっさに「言ってないよ。話しておいたほうがいいよって言ったじゃない」と、私も強い口調で言い返してしまいました。
でも、母は「あんたが言うって言ったよ。だからお母さんは電話もしてないよ」とかたくなに認めません。
私は兄が苦手ですから、絶対に自分から「連絡をする」と言うはずがありません。
母はそれを知っていて、いつも笑いながら兄への連絡係をしてくれているのに...。
けんか腰になった母に腹が立ち、この話題はやめました。
すると、母はゴネても無理と思ったのか兄に連絡を入れ、その後はなぜかあっという間に機嫌も直って笑っていました。
つい先日言い争いをしたばかりなのに、普段と変わらずその日の出来事を笑顔で話す変わり身の早さに驚きです。
わざと機嫌よく振舞っているのか疑ってみましたが、どうやらそうではないようです。
「なんだったの? もしかして母も兄が苦手だったとか? 今さら?」
自分なりに考えてみたものの、理由が分かりませんでした。
どうして今回に限って怒りだしたのでしょう?
しかも、その話の間だけ別人に感じるくらい、怒りに満ちた母の態度や表情が頭にこびりついてしまいました。
もしかして、本当に思い違えていたのでしょうか...それとも、認知症の初期症状?
今後のことを考えるとモヤモヤが消えません。
人気記事:《漫画》「俺が面倒見る!」だと? 1人暮らしの叔母の「貯蓄額」を聞き豹変した従兄夫婦<前編>
人気記事:《漫画》同居して36年...100歳で亡くなった義母が言いふらし続けた嘘ばかりの「悪口」<前編>
人気記事:介護は時に奇跡を目撃する!? 認知症の祖母が手に入れた「自由」にトホホ...《認知症介護実録(15)》
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。