<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みわちゃん
性別:女性
年齢:61
プロフィール:長い間疎遠であったいとこたちと、今仲良くいられることがとてもうれしいです。
父は兄、姉、姉、兄、姉、姉、父、妹の8人きょうだいです。
長兄は何もせず、自分の取り分はしっかりもらうタイプ。
長兄が亡くなったときは、銀行口座が凍結される前にと、葬儀の日に奥さんが銀行を駆け回り、結果、葬儀に間に合わなくなってしまい、父が喪主をするはめになりました。
ただ実質的にきょうだいを取り仕切っていたのは長姉でした。
長姉の言うことは絶対で、長兄以外は彼女の腰巾着のようにパシリそのもの。
父が引き取っていた祖母の葬儀のときには、地方による葬儀の風習の違いに納得がいかなかった長姉から「子々孫々まで縁を切らせていただきます」と言われてしまいました。
次兄は商売で成功、田園調布で優雅な生活をしていましたが、のちに倒産をしてしまいました。
父のすぐ上の姉は独身で、彼女だけは長姉とは距離を置いて我が道を行き、父とは一番相性がよかったようです。
外国留学をすることなく、独学で英語を学び、大使館で働いていました。
2番目、3番目の姉と父は、戦時中に満州に渡り、苦楽を共にしたのだそうです。
妹は料理上手で、たくさんの人におもてなしをするのが大好き。
結果、かなり大きい体型になってしまいました。
2022年の3月、3番目の姉が亡くなり、これで父のきょうだいはみんな旅立ちました。
一つの時代が終わったんだなぁ、そんなことを感慨深く思いました。
それから1カ月ほどたった四十九日の法要に、いとこたちが一同に集まり、家族の今までの歴史をお互いに語り合いました。
長姉は旦那さんの浮気に苦労し、「女性と一緒のところを見かけた」なんてことがよくあったのだそうです。
8人きょうだいの中では親分でしたが、家の中では案外弱々しかったと聞かされて意外でした。
実は姉妹の中に確執があり、晩年は長姉が無視されていたのだそうです。
また、ある日長兄が眠るお寺に行ったらお墓がなくなっていて、何か起きたと思ったら、長兄のお嫁さんが勝手にお墓を作り変えていた...などなど、驚きのエピソードが飛び交いました。
いとこたちの話はどれも面白くて、笑いっぱなしの楽しい時間でした。
個性炸裂の父のきょうだいたちとは違い、いとこたちは本当にいい人たちばかりです。
「あの世ではみんなどうしているのかなぁ? 私たちは今みんな仲良しですよー」
空に向かってみんなでそんなことを言いましたが、父のきょうだい、特にあの長姉には嫌みに聞こえたかもしれませんね。
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