<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女性
年齢:53
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。地元の友達とは今でも仲良く交流してます。
19年ほど前のお話です。
私は息子(現在19歳)の出産のため、地元に里帰りをしていました。
結婚後、夫(現在55歳)の実家で暮らしていたのですが、当時ちょうど改装工事を行うとのことで、出産後もしばらく私の実家で過ごすことになったのです。
その頃、幼なじみのTちゃんとよく遊んでいました。
幼稚園の頃から仲が良くて、Tちゃんにもちょうど1歳の子どもがいて、親睦会と称してお茶などを楽しんでいました。
Tちゃんは、地元では名の知れた建築会社の社長さんと結婚。
裕福な家庭を築いていましたが、昔と変わりなく誰にでも優しくて、分け隔てなく接するタイプでした。
私はそれがとても嬉しくて、Tちゃんから誘われたら喜んで出かけていました。
しかし、数週間くらいたったあと、私とTちゃんがお茶に行こうとするとなぜかいつもついて来ようとするAさん(当時30歳くらい)というママが現れました。
「私も1歳の子どもがおりまして、仲良くさせてもらいたいなと思い...」
最初は控えめな様子だったので、私もTちゃんも「どうぞ」と席をご一緒したのですが、このAさん、いざ話を始めると私のことを邪魔者扱い。
Tちゃんばかりに話し続けます。
しかも私が会話に入ろうとすると、露骨に私の知らない今の地元の話題を持ち出して、私を除け者にしようとしてくるのです。
あまりの露骨さに唖然としていた私ですが、昔から仲間外れや意地悪が大嫌いなTちゃんがAさんに反撃してくれました。
Tちゃんはいつもは穏やかなのですが、仲間外れを作ろうとするクラスメイトなどには声を荒げることもあったくらいです。
Tちゃんはしばらくの間、わざと私にしか分からない幼い頃の話ばかりを口にして、Aさんが会話に入る隙を作らせませんでした。
そして、悔しそうに口を結んだAさんにこう言ったのです。
「あなたは仲良くしたいと言ってきたのに、こんなことをしていたのよ。とても残念です」
スパッと言い切ったTちゃんは、とても格好良かったです。
これはあとで知った話なのですが、実はAさんの旦那さんはTちゃんの旦那さんの会社で働いており、旦那さんの出世のためにもTちゃんとお近づきになりたかったようです。
しっかり者のTちゃんは、そういう下心を見抜いていたのかもしれません。
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