<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女性
年齢:42
プロフィール:夫と二人暮らしの主婦です。
5年ほど前、出張で地方のビジネスホテルに泊まったときの話です。
当時は仕事が忙しすぎて、もうずっと肩はガチガチ、体もクタクタに疲れていました。
チェックインしてホテルの部屋に入ったとき、置いてあったマッサージのチラシに気づきました。
電話をすると部屋まで来てくれるとのことだったので、早速頼むことにしました。
しばらくして来てくれたのは、明るい雰囲気の中年女性。
良さそうな方だなと思い安心しました。
「凝ってますね〜お仕事はデスクワークですか?」
マッサージが始まると、お決まりのトークが始まりました。
「そうなんです」
「デスクワークは大変ですよね、私みたいに体を動かす仕事だと...」
私の答えもほぼ聞いていないようで、自分のことを話し始めました。
お喋りなタイプなのかなと思いつつ、私が「そうなんですね」と相槌を打っていたのですが、彼女のおしゃべりは続き...。
「でも、毎日元気に働けているおかげで若く見えるみたいで、ねえねえ私いくつに見えます?」
うわ、出た! とつい口にしたくなる「若く見えていると自信があるおばさん」のテンプレートな質問が飛び出しました。
いくつに見えると言われても...会ったばかりの人の年齢なんて興味もないし分かりません。
「分からないですね、若々しいけれどベテランな雰囲気もあるので...私より少し上かな?」
「でしょー! でも実はもう50なんですよ」
それが言いたかったのね...と思いましたが、彼女も嬉しそうだったので黙っていました。
これで満足かなと思いきや、若いと言われて嬉しくなったのか、トークの勢いが止まりません。
「でね、実は今10歳年下の彼氏と一緒に住んでて...」
なんてプライベートな話まで飛び出しました。
「彼氏はね、私のことを○○ちゃんって呼ぶの。朝早い仕事の時は送ってくれるし、夜ちょっとでも遅くなるとすぐ電話がかかってきて、もうどっちが年下なのか分かんなくなっちゃう! この間もね...」
こんな様子で彼氏自慢がスタート。
しかも、いつの間にか会話がタメ口になっているではありませんか。
私が「はい、そうなんですね」と適当に相槌をうちつる話を聞いていると、「今は幸せな私だけど、前の結婚では相当苦労したの」と話し始めました。
マッサージ師さんは若い頃に結婚しましたが、元夫のDVが原因で別れたとのこと。
そのDVの様子や言われた言葉、元夫の浮気相手との修羅場や離婚の話などを事細かに話してくれました。
楽しい話ならまだしも、そんな重い話をされると心が休まらないですし、リアクションにも困ります。
しかも、感情が盛り上がってくるとマッサージの手を止めて、話に集中してしまうのです。
マッサージ師さんの自分語りは、結局最後まで止まることはありませんでした。
疲れを取るつもりでお願いしたマッサージなのに、満足げなニコニコ顔で帰っていったマッサージ師さんとは対照的に、私はドッと疲れてしまいました。
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