「家族なんだから『すいません』じゃなく...」私の思い込みを変えてくれた義母の言葉

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ぽに子
性別:女性
年齢:46
プロフィール:中高生の子どもがいる兼業主婦です。子どもたちや理不尽なことを言う夫に振り回されながらも楽しく暮らしています。

31歳のとき、私は年下の夫(当時20代半ば)と結婚しました。

言い訳になりますが、当時は仕事ばかりしていたため家事があまり得意でなく、結婚後に夫にもダメ出しをされるような状況でした。

独身のうちにもう少し頑張っておけば良かったと少し反省。

結婚当初、私はフルタイムの仕事をしており、家事をまともにできるのは週末くらいです。

同居している義母(当時50代後半)はパート程度に仕事をしていましたが、「家のことはあまり気にせず働いたらいいんだよ」と言ってくれて、その言葉に甘えてフルタイムで働いていました。

結婚したのだから本当は夫婦で頑張っていくべきだ、申し訳ないな、と思いながらも、義母を頼る毎日。

その代わり、月に何回か義母と外食に行ったり、食費という名目で少し多めにお金を渡したりしていました。

義母との関係は良好なまま同居は続き、私が出産したときもとても良くしてもらいました。

こんな義母だったからこそ、私は結婚生活を続けることができたんじゃないかと思います。

子どもを産んだ後も、育児と家事のお手伝いをしてくれて本当に助かりました。

いつかは義両親のお世話ができたらいいな、と思い、その時が来たらきっぱり仕事を辞められるように、私はぎりぎりまではフルタイムで働いてお金を貯めておこうと考えていました。

私が30代後半になったとき、子ども(当時幼稚園児と小学生)2人が立て続けにノロウイルスにかかりました。

感染力も強いですし、ノロウイルスが義両親にうつったら大変です。 

そこで仕事を休んで、子どもの看病をすることにしました。

しかし案の定、私自身もノロウイルスに感染...。

子どもたちはすでに復活して元気になっていたので良かったのですが、30代後半だった私は子どものような体力もなく、すぐにダウンしてしまいました。

嘔吐が続いて脱水症状のようになり、自分で車を運転する元気もなく、とにかく少しずつ水分を取って寝ることしかできません。

義母は部屋にこもっている私の様子を見てびっくりして、近くの個人病院の先生に連絡して往診をお願いしてくれました。

点滴を自宅で打ってもらい、何とか体調は回復しましたが、本調子に戻るまで結局1週間くらいの間、家事や育児の全てを義母にお願いする結果になりました。

私が寝ていた部屋の掃除や換気をして、あちこち掃除もしてくれました。

病気から回復した私は、自分が無理をしたせいで義母に迷惑をかけてしまったことを謝りました。

私は小さい頃から実母(現在60代半ば)に「人様に迷惑をかけないように」と言われて育ってきました。

人に迷惑をかけてはいけない、お金を借りるようなことになってはいけない、など「~してはいけない」ということをよく言われていたせいか、すいません、が口癖にもなっていました。

そんな私に義母がかけてくれた言葉は今でも忘れません。

「家族なんだから迷惑なんて思ったらいけない。こういうときはすいませんではなく、ありがとう、でいいんだよ」

優しく言ってくれた義母は、ぽかんとしている私に「反対に私がダウンするようなことがあったら助けてね!」と言ってくれて、すごく気が楽になりました。

家族だからこそ迷惑を迷惑と思わない、という義母の言葉は私にはとても衝撃的でした。

現在、義母も70代になり、仕事は引退。

パートで働く私は、できる限り家事を負担したり、力仕事を担当したりしています。

同居してから10年以上経ちますが、義母のことは本当の母のように思っています。

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