<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みわちゃん
性別:女性
年齢:61
プロフィール:ご先祖さまがあっての今だなぁ としみじみ思う今日この頃です。
父と母は8歳違いです。
金婚式を迎えた11年前、父は母の誕生日の前日に83歳で亡くなりました。
そして、3年前には母が83歳で亡くなりました。
妹(当時49歳)の誕生日の前日でした。
「私たちのことを忘れないでね」と言っているかのように思いました。
父と母は亡くなりましたが、今では別の形で一緒に過ごしていると思っています。
毎年お盆には、我が家の畑で採れたきゅうりとナスで「お爺ちゃんもお婆ちゃんもみんな一緒に乗って来てね」と特別大きい馬と、「お土産をたくさん持って帰ってね」とふくよかな牛を作り、迎え火を炊きます。
お盆の終わりには「また来年来てね~」と送り火を焚きます。
燃え終わる最後までずーっと見送っています。
毎年、両親や祖父母と過ごす楽しい時間です。
クリスマスには、黄色いハイビスカスの花が咲きました。
ハイビスカスは、父の誕生日に生花店で父が選んで購入したお花です。
部屋の中が華やぎ、父もいつもニコニコしながらお花を見ていました。
「えっ? こんな季節に? きっと一緒にクリスマスをしたいって来たんだよね」
クリスマスには毎年母がローストチキンを焼き、父が取り分け、家族みんなで賑やかに過ごしていました。
きっと父も母も来ているんだろうと思って過ごしました。
母が旅立った朝には、庭にピンクのスイレンの花が咲きました。
睡蓮の花は、昔家で使っていた火鉢を水鉢に変えてそこで育てていたものです。
一年の中でもわずかな時にしか咲かない花です。
「天国からお迎えが来たみたいだね」
そんな話をしながら家族みんなが思いました。
また、毎年、母の命日の近くになると、お庭にクロアゲハ蝶がやってきます。
「...ママ?」と声をかけると近くに飛んで来ます。
「ママがクロアゲハ蝶になって帰ってきたんだね」と思っています。
大きな仕事がひと段落した翌朝には、黄色いスイレンの花が咲きました。
今までピンクのスイレンしか咲いたことがなかったので、とても驚きました。
まるでパパやママが「お疲れ様」とでも言っているような感じです。
さまざまな出来事から、私は両親を近くで感じるようになり、いつの間にか両親がいなくなってしまった寂しさが消えていました。
別の姿になって私たちを見守っているような気がして、新しい家族の形がスタートしたんだな、なんて考えています。
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