<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女性
年齢:42
プロフィール:夫と二人暮らしの主婦です。
数年前、友人Aと一緒に友人Bの家に泊まりに行った時の話です。
3人とも同い年で、お泊まり女子会はとても盛り上がり、会話は止まりませんでした。
深夜になってさすがに寝ようかとなったとき、洗面所からBが叫ぶように言いました。
「A! 私の歯磨き粉使ったでしょ!」
突然の大声に私もAもびっくりしました。
「ごめん。さっき歯を磨いたときに洗面所に置いてあったから使って良いと思っちゃった。もちろん歯ブラシは自分のを使ったよ」
Aがそう言うと、Bはとても嫌そうな顔をしました。
「え~、もう信じられないよ。歯磨き粉も歯ブラシと同じで1人で1つじゃない?」
「え? そうだったの? 私は実家でも家族で一つの歯磨き粉をみんなで使っていたよ。学生時代に寮に住んでいたときも共用の歯磨き粉があったし」
私はAとBの主張を、そうなんだ~と聞いていただけ...Aは続けます。
「Bは家に泊まらせてくれたのだから、歯磨き粉は当然使って良いものだと思ったの...本当にごめん」
「家族だけじゃなくて寮でも共有してたの!? 私の実家では両親も兄弟も全員マイ歯磨き粉を使ってたよ」
私は歯磨き粉については「家族は共用、友人は別」だと思っていました。
Aは「家族も友人も共用」ということらしいので、それぞれ違います。
人によってこんなにも習慣が違うんだなとびっくりでした。
しかし、なぜBはAが自分の歯磨き粉を使ったと分かったのでしょうか? 気になって聞いてみたのですが...。
「私はいつも端っこから少しずつ歯磨き粉を出すのに、さっき見たら歯磨き粉の真ん中に押されていた跡があったもん。すぐ分かったよ」
そんなところ見てるんだ...傍観者だった私は感心するやらあきれるやら...。
「新しいのをコンビニに買いに行こうか?」
「もう遅いし、今日は予備の歯磨き粉を使うから大丈夫だよ。そこらへんに出しっぱなしにしておいた私も悪かったし、もう寝よう!」
Bがそう言って、私たちは寝ることに。
Aが布団を敷こうとすると、またBが横から口を出しました。
「2人は部屋で寝てね。私は台所で寝るから」
「え? みんなで寝ないの?」
思わず私が聞きました。
「私、昔から寝るときに人が近くにいると落ち着かなくて...2人のことが嫌とかじゃなくて、誰といてもそうなの」
Bの言い分はまたもやAにとって意外だったようです。
「へ~、寮生活では友だちの部屋に集まってそのまま雑魚寝とかしょっちゅうだったけど、Bにとってはそんなのありえないね」
「そうなの。修学旅行とかも眠れなくて大変だったよ」
私も「確かに、合宿とかであんまり知らない子と同室だと緊張しちゃうかも」と話に参戦。
「じゃあ二段ベッドは平気? 彼氏でも一緒に眠れない?」
「彼氏とも歯磨き粉共有できない?」
「キスはできるのに歯磨き粉が共有できないのは変だよ~」
などなど、生活習慣から共用できるもの、できないものの境界線にまで話が及び、再び大盛り上がり。
思いがけず始まった深夜の大論争は、結局明け方まで続きました。
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