道路脇にお供えしてある花の横に「誰か」が見える知人。新しい仕事をやると言い出し...え? 本当に!?

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:けんけん
性別:女性
年齢:51
プロフィール:実母(80歳)と息子(13歳)の3人で、ちょっと田舎に住んでいます。

道路脇にお供えしてある花の横に「誰か」が見える知人。新しい仕事をやると言い出し...え? 本当に!? 32.jpg

10年ほど前、うちのお店に通っていたお客さん・Aさん(当時30歳代前半)の話です。 

市街地でお店をやっていて、商売上手な印象の女性でした。

Aさんは強い霊感があるそうで、車の運転中に道路の脇に花をお供えしている場所を通ると、その花の横に人が立っているのが見えるそうです。

その後、ふっと意識が飛び、次に気が付くと見知らぬ墓地にいることがあるのだとか...。

Aさんによれば、花の横に立っていたのはその場所で亡くなった方で、お墓参りをしてほしくて自分のお墓まで連れて行ったんだと思う、とのこと。

このようなことが何度もあり、怖くて車の運転ができなくなったと話してくれました。

他にも、ふっと意識が飛んで気がつくと見知らぬ家の前に立っていることもあると聞き、私(当時41歳)は霊に連れていかれるなんてすごいなと驚いて聞いていました。

昔、私の母(当時70歳)が滝行をやっていたため、霊的な話に抵抗はありません。

しかし、霊が実在する人間と同じようにはっきり見え、ましてや連れていかれるなんて怖いと思う一方、そんな人もいるんだなと感心してしまいました。

その後、Aさんにお店に来ていただいたときのことです。

話をする中で、Aさんのパートナーが副業で猟師をしていると教えてもらいました。

猪などの狩りをしているそうで、何か獣のことで困ったら連絡して、と。

これを聞いたとき、そんなに霊感が強いのだから動物の霊が家の中に入ってくるのを見たり、憑かれたりしまうのではないのかしら?と不思議に思いました。

さらにAさんから驚きの発言が。

「今度、遺品整理の仕事をしようと思うの。その中でもお仏壇の処分が一番お金になるんだけど、私は除霊ができないから、誰か除霊ができる人いないかしら?」

いきなりそんなことを言われても...当時は遺品整理という言葉をよく耳にするようになった時期だったので、流行に合わせた商売をしようと考えたのかもしれません。 

そして、私の母に「一緒に遺品整理の仕事やりません? 仏壇の除霊をしてもらえませんか? 除霊してもらえれば助かります」と持ち掛けたのです。

母は、除霊した霊が他の霊も呼び込み、家の中をウロウロするようになると孫(私の当時3歳の息子)が怖がるからと断りました。

私も家が異常な雰囲気になるのは勘弁してほしいです。

幸いにも、一度断った後はしつこく誘われることはありませんでした。

でも、思うのです。

霊に連れていかれてしまう体質で、さらに除霊もできない彼女が、死者の念が残っているような遺品整理の仕事なんてできるのでしょうか? 

怖いからと運転を辞めたのに、なぜまた怖いことが起こりそうな仕事を始めるのでしょうか? 

彼女の考えが理解できず不思議に思ったのを覚えています。

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