「医療費泥棒!」と罵られても...言い訳も責任転嫁もしない。強い生き方を貫く母

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:むらまゆ
性別:女性
年齢:45
プロフィール:主婦時々派遣社員。夫は47歳会社員、息子は18歳専門学校生です。

「医療費泥棒!」と罵られても...言い訳も責任転嫁もしない。強い生き方を貫く母 26.jpg

私の母(68歳)の人生は波瀾万丈です。

母は4人姉弟の3番目として生まれ、長女は現在72歳、次女は夭逝、三女は母、末っ子の長男が65歳です。

祖父は2021年93歳で、祖母は6年前に85歳で亡くなりました。

祖父は長男だけを大事にして、伯母や母をほぼ無視していたそうです。

高校受験のとき、頭が良かった母は大学に行く夢があったようですが、祖父に猛反対されて断念。

同時に摂食障害になり、体重は155センチ28キロまで落ちて入院したそうです。

そんな弱りきった母に向かって、祖父は無視を貫くどころか「医療費泥棒」と罵ったとのことでした。

母はそのときに「大人に振り回される人生なんてまっぴら。これからは言い訳をしないし責任転嫁もしないから、自分で決める」と決意したそうです。

その後、母は21歳で結婚しましたが、29歳で離婚。

離婚の際、当時3歳だった長男(私の弟)を夫方に渡したことに対しては、「自分で決めたこと。自分の罪は自分で背負う。私が悪い」というスタンスでした。

そんな母の母(私の祖母)はすごい占い好きでした。

ありとあらゆる占いを熟知していて、手相占い専用の大きい虫眼鏡まであったほどです。

その後、母が今の父と再婚するとき、手相をみた祖母から「この結婚はまた失敗するからやめなさい」と言われたそうです。

生年月日や血液型占いでも「この結婚はだめだ」と。

そのとき母は「占いに自分の人生を決めさせない。自分の責任で自分の意思で決める」と強く思ったのだそう。

どのような結果になっても後悔も責任転嫁もしないと。

そんな母と父は結婚して28年たちますが、今でも仲良しです。

これも母が占いではなく自分の意思で選び取った結果でしょう。

この母の「責任転嫁をしない」という言葉、私自身、人生を決断をする年齢になったとき、心にずしんときました。

人は誰しも、誰かのせいにしたくなるときがあります。

ですが母は、自分の人生に責任を持っているのです。

すごい人だと思いました。

いろいろなことがありましたが、母はただの一度も責任転嫁をしたことはありません。

母の言葉を胸に刻み、今後の人生を生きていこうと思います。

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