「これ飼いたいんだけど」 と50代の兄。えっ、いくら動物好きでも...! 義姉がとった行動とは

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:みけ
性別:女性
年齢:52
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる52歳の自営業。

「これ飼いたいんだけど」 と50代の兄。えっ、いくら動物好きでも...! 義姉がとった行動とは pixta_88119197_S.jpg

3年前に起こった、2歳年上の兄のことです。

両親・兄・私が住んでいる長屋は同じ敷地内にあるので、私はよく兄宅に遊びに行きます。

その日も遊びに行って、義姉とリビングでお茶を飲みながらおしゃべりをしていました。

兄はリビングの奥の自室で、いつもの休日のようにゲームなどしているはずでした。

ところが、その日の兄の興味は別のところにあったのです。

廊下を歩いてくる音に気付いて振り向くと、兄が自作のネズミ捕りを持っていそいそと入ってきました。

見ると中に1匹のネズミがいます。

少し前に、義姉から聞いたことを思い出しました。

「最近ネズミが出るので困ってて。市販のネズミ捕りを使うと死骸を見つけることになるから、生け捕りできるように〇〇さん(兄)がカゴ式の罠を作って置いたんだ」

そのときは「ちゃんとした罠が作れるんだろうか? 本当にそんなんで掛かるのかな?」と疑問に思っていたのですが、本当に掛かったようです。

ネズミには可哀そうですが、掛かったことが何だか嬉しくて義姉と2人で「本当に捕れたねぇ~」と、のん気な声を上げたものの、その明るい空気も一瞬のこと。

次の瞬間、兄の言葉に絶句してしまいました。

「これ、飼いたいんだけど」

どうやら動物好きの兄は、罠に掛かったネズミが哀れに思えてきたのだと思います。

思い返せば、兄は子どもの頃から動物に優しい人間でした。

小学生の頃、保護した野良猫が夜中に兄の布団の中で出産。

でも、兄は騒がず布団を猫たちに明け渡し、自分は床の上にゴロ寝をして、翌日には客用布団を部屋に持ち込み、猫たちのお世話をしていました。

そんな兄らしい思考回路なのでしょうが、義姉は当然大反対。

「退治したいから罠まで作ったのに意味ないでしょ?」

「ネズミが欲しいならハツカネズミとかペット用のネズミを買おうよ」

いくら義姉が説得しても兄は聞かず、喧嘩になりました。

私も動物は好きですが、さすがに野生のネズミは衛生的にどうかと思います。

義姉の援護射撃をしようかと思いましたが、喧嘩に割って入るのもいけないと考えてグッと堪えて静観しました。

とうとう、義姉が根負けしました。

義姉にしては珍しく、中途半端な諦め方に驚いて「飼うの?」と聞くと、ニヤッと笑う義姉。

何だ? 何が閃いた?

不思議に思って数日後、義姉に聞いてみました。

義姉は何と翌日、兄が仕事に行っている隙にネズミを逃がしたそうです。

その夜、ネズミがいると信じて帰宅した兄とひと悶着あったのは言うまでもありません。

でも、言っても聞かない兄に強硬手段をとるとは...義姉の大胆さには感服しました。

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