<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぴっぴ
性別:女性
年齢:43
プロフィール:小学生高学年と低学年の2人の子どもを持つパート主婦です。
叔母(母の姉)の娘、私にとっての従姉の話です。
彼女は母方の祖母と同居していて、夏休みなどで遊びに行くたびに、私ともよく遊んでくれました。
4歳年上だったのですがとても面倒見がよく、一人っ子だった私は「お姉ちゃん」と呼んで慕っていました。
そんな彼女は、小さい頃から霊感がある、と親族内では有名でした。
「電信柱のところにおじさんがいる」など、よく他の人には見えないものが見えていたようです。
私は霊感がないので分からないのですが、彼女の人柄を知っているせいかとても嘘だとは思えず、彼女にしか見えないものもあるんだろうな、と受け取っています。
私が高校生で、従姉が大学生だったときのことです。
従姉一家と暮らしていた祖母が亡くなりました。
従姉は祖母に育てられたといっても過言ではないので、とてもショックだったと思います。
それから半年くらいしたとき、従姉の家を訪れたら、従妹が「おばあちゃん、時々お部屋にいるんだよ」と教えてくれました。
驚いて話を聞くと、祖母が部屋の隅に座ってニコニコしているのを、数週間に1回くらいのペースで見るのだそうです。
みんなで「笑っているならよかったね」とうなずきあって、祖母の思い出話をしていました。
さらに半年後くらいのこと、従姉によるとおばあちゃんの霊がだんだんと若くなっているというのです。
母が叔母から電話で聞いたそうなのですが、報告者の従姉曰く、ちょくちょく現れる祖母はどんどん若返り、このときは小学生くらいになっていてニコニコ笑っていたと。
母はとてもお母さんっ子だったので、祖母の死を悲しんでいました。
でも、この話を聞いて「お母さん、若返って笑ってるんだね。最後は体も動かなくてつらそうだったけど、今はきっと幸せなんだよね。よかった...」と涙ぐんでいました。
その1年後、従姉に「おばあちゃん最近も見るの?」と聞いたところ、いつの間にか見えなくなったと教えてくれました。
最後に見たときは、もう3歳とか2歳とかそんな感じだったそうです。
従姉は「私もよく分からないけど、きっと成仏っていうか生まれ変わるっていうか、何かあったんじゃない?」とあっけらかんと言っていました。
なんとなくですが、祖母はきっとどこかで幸せにやっているんだろうと思います。
母もそうみたいです。
このエピソードは残された私たちの寂しさを少し埋めてくれました。
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