披露宴で「もう警察呼ぼう」酔った友人たちが喧嘩をはじめ...ハレの日をぶち壊された悲しい新婦

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:夏子
性別:女性
年齢:45
プロフィール:同じ年の夫と私、子どもの3人で郊外の住宅街に住んでいる主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。

披露宴で「もう警察呼ぼう」酔った友人たちが喧嘩をはじめ...ハレの日をぶち壊された悲しい新婦 17.jpg

2007年当時、私が勤務していた会社の同僚女性(20代半ば)が結婚することになりました。

お相手は30代前半の会社員で、少年のようなところが素敵だとベタ惚れの様子でした。

結婚式の会場は美しい庭園にチャペルがある大きなレストラン。

丸一日貸し切りにして、挙式と披露宴、2次会までそこで行うという趣向でした。

ウェルカムボードや席札など手作りの品が多く、披露宴は新郎新婦が心を込めて準備したのが伝わってくる素敵な内容でした。

ところが新郎の友人はお酒が好きな人が多いらしく、かなり早い段階から酔っていました。

歌やビデオメッセージにかなり大きい声でコメントを入れるなど、「飲み過ぎでは?」と言いたくなるような場面が何度かありました。

そんな状態で披露宴は進行していき、デザートが運ばれてきた頃です。

急に会場の雰囲気が騒がしくなりました。

皆が注目している庭園に面した大きい窓の方を見ると、新郎の大学時代の友人たちが、庭にディスプレイしてあった花で飾られた白い自転車を乗り回し、周りもそれをはやし立てていたのです。

それを見た新郎の小学校からの友人たちが「あいつら!」「〇〇の結婚式で何やってんだ」と口々に言いながら庭に出て行き、あっという間にもみ合いの喧嘩に。

誰かが突き飛ばされた勢いでチャペルにぶつかり、設備の一部が壊れてしまいました。

スタッフが「もう警察を呼ぼう」と言い始め、新郎や親戚の方たちが喧嘩している人たちを引き離してやっと騒ぎが終わりました。

新郎は髪や服装が乱れ、新婦は泣き出し、会場には気まずい雰囲気が流れました。

結局、そのまま披露宴はお開きになり、新婦である同僚は泣きながら来客に挨拶して送り出していましたが、精神的にかなりダメージを受けている様子でした。

2次会は新郎新婦やご両親などが話し合い「申し訳ないけれど後日改めて」となってしまいました。

「あの会場を一日貸し切りで、あの内容なら250万~300万円くらいはするはず。彼女、費用は新郎側と折半って言ってたけど、大金払ってあれは気の毒すぎる」

数名の会社関係者と一緒に電車で帰ったのですが、新婦と仲が良い同僚の女性(30代前半)が、ポツリと言ったことが忘れられません。

私は新婦から式のお金のことを聞くほど親しくはなかったので「そんなことを勝手に会社の人の前で話すなんて」と内心驚きました。

結婚式で喧嘩され、仲のいい同僚にプライベートなお金の話をばらされてしまった新婦がとても気の毒でした。

結婚式の夜、新婦から「せっかく来ていただいたのに申し訳ありません」という内容のメールが届いて私も泣いてしまいました。

彼女は新婚旅行でお休みした後、とてもきまりが悪そうに出勤してきて「彼女が悪いわけではないのに」と新郎の友人たちに心底腹が立ちました。

波乱の門出となりましたが、幸いなことに彼女は結婚生活を続け、今でも夫婦仲良く幸せに暮らしています。

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