【コロナ禍の病院窓口】病院の中で咳をしながら「風邪じゃない」と凄まれ...悩ましい対応

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:うさぎ
性別:女性
年齢:50
プロフィール:週5勤務のパート主婦です。

【コロナ禍の病院窓口】病院の中で咳をしながら「風邪じゃない」と凄まれ...悩ましい対応 72.jpg

新型コロナウイルスの第6波の真っ只中だった2022年2月のことです。

私はクリニックに勤めているのですが、院内はピリピリとした雰囲気が漂っていて、気を張り詰めて働いていました。

入口にはコロナに関しての注意書きが貼ってあります。

来院する方は必ず不織布マスク着用、手指のアルコール消毒、風邪症状のある方は中に入らないで入口のインターホンを押してもらい、外で対応するようになっています。

私たちも感染リスクのフェーズを上げてプラスチック手袋着用の上、マスクを着用し、場合によってはその上にフェイスシールドまで装着します。

また、来院された全ての患者さんに「最近、初熱や風邪の症状ありませんか」と聞き、それによる患者さんの「はい」「いいえ」の返事によって、案内する部屋を変えるなどの感染対策をしていました。

2月のある日、50代くらいの女性が来院しました。

不織布マスクはしていましたが、ひどく咳をしていました。

私はいつも通り「最近、発熱や風邪の症状ありませんか」と伺ったのですが、その女性は「風邪じゃないから!」ときつく返してきました。

確かに風邪ではなく、ぜんそくなどかもしれませんが、あの咳では周囲の患者さんが不安に思ってしまいます。

案の定、待合室の患者さんたちは不安そうな顔でその女性を見ていました。

当時のコロナ情勢的に、ちょっとのくしゃみでも嫌な顔をされてしまうような雰囲気です。

女性の咳はなかなか止まる気配がありません。

待っている他の患者さんのため、車の中で待っていただこうとお願いしても「風邪ではないので」と出て行ってくれません。

興奮しているのか、女性の顔も真っ赤になっていました。

私は一旦その場を離れて先輩に相談したところ、先輩が対応してくれました。

少し時間を置いたせいか、その女性も冷静になり、車で待機してくれることになりました。

密になりがちな待合室ではなく車で待機してくれることは、その女性にとっても周りの患者さんにとっても最良な選択だったと思います。

医療機関に来られるのは風邪の人ばかりではなく、ぜんそくなどの呼吸器疾患や糖尿病などの方も多くおられます。

咳が出ているから風邪、あるいは...などと目に見える症状での判断は禁物で、診断する前に決めつけてしまうと患者さんに嫌な思いをさせてしまいます。

とはいえ、万が一のリスクを避けるためにも、どうしても慎重な対応になってしまうことは、患者さんにもご理解いただきたいのが本音です。

これからも医療従事者として一層気を引き締めていかないと、と気持ちを新たにしました。

コロナ禍になって2年がたつのになかなか終息とまでいきません。

一刻も早く以前の日常が戻ることを祈るばかりです。

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