「あなたの匂いがキツい」とは言えず...職場の先輩のせいで医務室に運ばれた私/麻衣子さんの場合

麻衣子さん(38)の職場にいる、仕事ができると評判のA子先輩(40)。しかし先輩には指摘しにくい問題があったのです。ついにはその問題のせいで麻衣子さんは体調を崩してしまい...。

※実際に身の回りで起きた実体験エピソードに基づき構成しています。

「あなたの匂いがキツい」とは言えず...職場の先輩のせいで医務室に運ばれた私/麻衣子さんの場合 10.jpg

職場のA子(40)先輩は、英語が堪能で仕事もできる人。

ですが香水の匂いが強く、マスク越しでも彼女が近づいてくるのが分かるほどです。

(38)は先日彼女と席替えで隣席になり、口呼吸で仕事をするようになりました。

初めのうちは何とか耐えられたのですが、ある日ついにめまいがするようになり、職場の医務室に行くはめに...。

私が医務室に行ったことを、A子先輩は知りません。

後輩のB子(32)が心配して医務室に来てくれて

「実は私もA子先輩の強い香水が苦手で、先輩が近くに来ると息を止めていたから、辛いの分かります」

と気遣ってくれました。

今後どうすればいいか考えあぐねましたが、やはり「匂いがキツい」とは本人には言いづらいし、一度、総務に相談してみようと思い立ちました。

翌日、総務に香水の件を伝えると、「香水は個人的な趣味の範疇に入ることもあり、総務から注意できかねる」との回答。

なるほど...確かにA子先輩も好きでつけている香水を、総務から注意されたら心外かもしれません。

私は帰宅後、ネットで香水の匂いで悩んでいる人はいないか検索してみました。

すると思った以上に「香水問題」で悩んでいる人は多く、「好き嫌いの激しく分かれる代物」「本人は香りに慣れて、強烈な香りに気づかないのだろう」「香水を注意されたが、セクハラでは!」等のコメントがありました。

当分、席替えはないだろうし、もう口呼吸で仕事を続けるのも無理...。

私は悩んだ末、このままだと仕事に支障をきたすと、直談判することを決心しました。

しかし、決心はしたもののなかなか言い出せず、今日を逃すと連休に入ってしまうという金曜の午後、私は思いきって先輩に「実は、相談したいことがありまして」と口火を切りました。

先輩は仕事の相談だと思ったようで、2人でミーティングルームに行くことに。

私は遠慮がちに

「大変恐縮なのですが...私が匂いに弱いせいだと思うのですが...」

と前置きしてから

「実は、先輩の香水の香りがちょっと...」

と伝えました。

すると、先輩はハッとした顔になって、

「仕事に煮詰まると、香水をつけ直して、気持ちを鼓舞させていたから...」

と言われた後、

「ごめんさいね、これからは気をつけるわね」

と言ってくださったのです...!

翌週からすぐに先輩が香水を控えてくれたので、もう香水の匂いで悩むことはなくなりました。

また、気まずくなることを心配していましたが、今までと変わりなく接してくださり、心底ホッとしています。

私の場合は、先輩が大人の対応をしてくださったので助かりました。

しかし香水は自分が好きな匂いでも他人にとっては不快に感じる可能性もあり、また匂いが弱い、強いの感じ方も人によって違います。

職場での香水のエチケットはデリケートで難しい問題だと、今回の一件でしみじみ感じ入りました。

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健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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著者:麻衣子
30代半ばの派遣社員。趣味はサイクリングとキッチンハーブを育てること。

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