平均点では駄目!孫にまでプレッシャーをかける成績至上主義の母

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ペンネーム:OTAFUKU
性別:女
年齢:49
プロフィール:2人の子供を持つ主婦です。現在私の実家にて82歳の母と同居中です。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

私の母は昔、それはそれは勉強のよくできる学生だったようです。本当は大学に行きたかったのに家の経済的な事情によりその夢は叶わず、自分の果たせなかった夢を暗に子供に背負わせるタイプの人でした。

母にとっては成績が大事なので、我が子の内面に気を配ることはほとんどなく、何かを相談しても生返事が続き、「どうせ分かってもらえない」と思春期の頃はほとんど母とは口をきかなかった記憶があります。

今の私ならその気持ちは多少は理解できますが、まだ学生の頃はそんな母の言動に反発していましたし、私自身は勉強に身が入らず成績は平均くらいのままで学生時代を終えました。

そして社会に出てからは「人の能力は学歴ではない」ということを身をもって体験し、自分の子供に対しては成績よりもまず人間性をきちんと育てる子育てをしようと思っていました。

今、現在82歳の母は、私の中学2年生になる娘に対し、自分が叶えられなかった大学進学をして欲しいと願っているようです。それ故に娘に対して口うるさく勉強しなさいと言い続けるその姿は昔の母のまま何も変わっていませんが、それを聞く度に私は、昔の自分と娘の姿が同化してしまい、胸中をかき乱されるのです。

けれどもまだ将来の進路まで見通せない娘にすれば、祖母にそう言われることは苦痛でしかないようで、かけられた言葉で奮起するには至りません。現在の娘の成績は全てにおいて平均点ですが、母にとっては平均点では駄目なのです。成績優秀な孫を切望しているようです。

日頃の娘の姿を見ている母は私に「あんなことではあの子の将来は駄目になってしまう! もっと勉強をさせなさい!」と言ってきます。

このことでは幾度も母に話をしてきました。

娘には娘の人生があること、本人がやる気になれば勉強に向かう姿勢も変わること、それと共に娘の内面を大切に育てたいこと、思春期に入った娘に対して大切にしてやりたいこと......。

けれどもう80を超えた母にはその価値観は全く理解できないようです。

「私はもっと勉強したかったのにできなかった」ことがいつまでも胸の内にあるようで、私の言葉には耳を貸しません。
私自身はある意味それももう仕方ないなと半ば諦めてはいますが、やはり娘にとってはそうもいかず、私は二人の間で言葉を選びながら互いを繋ぐ役割をしています。
でも、そのことが私にとってはもう大きなストレスなのです。
現在は勉強のことですが、きっとこの先は娘の就職や結婚にまで母は価値観を押し付け、それは母がこの世を去るその日まで続くのでしょう。

人間は年齢を重ねる毎にしなやかさが薄れていくんだな、と思います。

何十年も積み重なった価値観はそう簡単には変えられないと頭では分かっていますが、悲しいかな、それに巻き込まれる家族の苦労はどうしようもありません。

自分自身が年齢を重ねる中でそこだけは忘れないようにしたいなと、年々頑固になる母を見ていて痛切に感じます。

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