<この体験記を書いた人>
ペンネーム:梅の実
性別:女
年齢:49
プロフィール:派遣社員での就業が多いので、様々な職場の様々な人間模様ウォッチングが趣味のようになってきました。
3年前に勤めていた会社はコールセンター。
お客様からの電話を受信して注文や問い合わせなどに対応していました。
勤務はシフト制で、前月にお休みの希望日を含めたシフト希望表を提出するのですが、毎月絶対お休みしたい日は3日まで、できればお休みしたい日は2日まで希望することができました。
その希望表をもとにシフトが決まっていたのですが、もっと自分の希望通り休みを確保したかったベテラン先輩のHさん(54歳)が行動を起こしました。
あらかじめ後輩のお休み希望日を聞き出しては、自分が休みたい日と被らないようにさせていたのです。
それも自分のチームメンバーの、比較的入社して日が浅い人たちに対してです。
「来月の○日と○日、雑誌を見てたら旅行に行きたくなって、もう飛行機とホテル予約しちゃった! 行けたらいいんだけどね~」
ベテランのHさんからそんな話を聞かされれば、そりゃその日に自分も休みたいなんて申告する人はいません。
それだけが原因ではないのかもしれませんが、そういった圧を掛けられた人たちが、入社して1年以内に4人も辞めていってしまったのです。
その後入社してきた人にも、Hさんの休みたい圧力攻撃は止まらずで、また辞めてしまうんじゃないかと、事情を知る私の周りの人たちはとても心配していました。
そして、その心配が的中します。
新たに入ってきた人も辞めることになったことを知り、同僚たちとその人をランチに誘って話を聞くことにしました。
「Hさんが毎月下旬になると、自分の来月の休みのプランを話し始めて、休みの希望が出しづらいのがつらくなって...」
心配していた通りのようです。
一緒に話を聞いていたHさん直属の後輩たちは、もうこれは限界だ! と奮起しました。
Hさんの上司へ、Hさんのお休み希望の圧力の現状、そしてそのせいで退職した人がいるんじゃないかと訴えたのです。
上司はびっくりしたそうですが、事の重大さを理解していなかったようです。
「シフト希望表で誰がいつ休みたいかを提出したかはわからないんだから、(入社間もなかった人たちは)んなことしなくてもよかったのにねえ」
そんな呑気なことをいったらしく、訴えた1人が激怒。
「そんなこと言ってる場合ですか! もう何人辞めたと思っているんですか」
そう訴えられ、上司もやっと事の重大さを理解したようです。
その後1カ月ほどしたのち、上司の計らい? なのか、はたまた本人が居づらくなったのか、Hさんは別部署へ異動希望を出して、異動していきました。
異動先の部署では、後輩に休みのことで圧力かけることはなくなったようです。
その後は人が辞めることもなくなり、職場に平穏が戻ってきました。
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