こんにちは山田あしゅらです。
『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を、嫁の目線で綴り始めてもうすぐ10年になろうとしています。
前回の記事:介護サービスと利用者を繋ぐ存在。あるケアマネージャーとの出会い/山田あしゅら
義父の入院をきっかけに、ケアマネージャーから紹介されたデイサービス『かめさん』に通い始めた義母でしたが、思った以上に感触が良く、馴染むのに時間はかかりませんでした。
当初は週2回の利用だったのですが、利用のない曜日の朝も送迎車を玄関で待つほど。
多くの出来事をすぐに忘れてしまう義母でしたが、「何だか楽しい」ということは心に残るようで、それだけデイサービスに行くことは義母にとってとても有意義なことだったみたいです。
一時は生気を失い
表情の変化が乏しくなってしまった義母にたちまち笑顔が戻ってきたのも思いがけないデイサービス効果のひとつでした。
一方、義父の肺炎は手厚い治療のお蔭か2週間ほどで快方に向かい、3週間で退院することが出来ました。
それは義母がデイサービスの利用を本格的に始めたのとほぼ同時。
入院中、気力が落ちている時は
しおらしく義母のデイサービス利用を認めた義父でしたが、元気になると次第に気持ちも変わっていきます。
退院し、家に帰って来るとますます義母のデイサービス利用に何かと口を挟み始めました。
特に入浴に関してはかなりこだわりを持っているらしく
と、突っぱねていました。
当時の義母はまだ一人でトイレに行けて、入浴も毎日自分で行っておりました。
それに私自身もどこまで手を出していいのか、介護者としての覚悟も自覚もない頃でしたのでやや腰の引けた関わりしかしていなかったのです。
そんな中、デイサービス利用を始めて1年が経ったある日、スタッフから電話をもらいました。
「お義母さんのズボンが汚れていまして...」
控えめに話すスタッフによると、義母の体臭について日頃デイサービスでも話し合われているらしく、この日尿汚染があったため思い切って電話をされたようでした。
毎日お風呂には入っているものの、私も身体は洗えていないだろうなとは薄々気づいていました。
特に頭髪は汚れがひどかったのですが、先ほど書いた通り腰の引けた介護しかしていなかった私と、出来てもいないのに『なんちゃって介護』で他人の介護を拒否しつづける義父。
そんな義母を見て見ぬフリをしていたのは確かです。
ケアマネ「おーさん」による再三の説得にも耳を貸さない義父のことをよく知るデイスタッフですので、この電話に私が出ず、義父が出たらすぐに切ってしまおうと思っていたようです。
私も覚悟を決めて、義父の説得を心に決めました。
予想通り難航しましたが
時間をかけて何とか説得。
と妥協案を引き出すことに成功しました。
それからはデイサービスのお風呂で洗ってもらえるようになった義母。
だんだん身ぎれいになっていく義母を見て義父も効果を認めたのでしょう。
最初の週1回も少しずつ日数を増やし、最終的には毎回利用できるようになったのです。
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