こんにちは。中島めめです。
今回は「行き交うタッパーたち」についての話を書きたいと思います。
前回のエピソード:ここで大人の世界を垣間見た!商店街の"魔窟"の思い出(後編)
私は子どもの頃から煮物などの渋いお惣菜が大好きで、いつも母が作ってくれる筑前煮や和え物を一人でたくさん平らげていました。母自身や妹たちはそういうおかずはあまり食べないので、母は父と私のために煮物を作っているようなものだとよく言っていました。
私が結婚して家を出ると、母は「煮物を作ってもお父さんが少し食べるだけで余っちゃうから作りがいがない」と言っていましたが、そのうち私のところに遊びに来る時、大きなタッパーに煮物を詰めて持ってきてくれるようになりました。煮物だけではなく家にあった干し芋や買ってきたお菓子や肌着、子どものおもちゃも持って行商人のような大荷物で電車に乗ってやって来るので、駅まであわてて迎えに行ったりしました。
私が「わざわざ持って来てもらうのは申し訳ないからいいよ」と言っても、持ってきてくれた煮物は私も子どもたちも大好きなのですぐにぺろっと食べちゃう、というと「作りがいがあるから」といってまた作って持ってきてくれるのでした。
持ってきてくれた煮物を食べて洗ったタッパーをしまい、今度来てくれた時に返そうと思うのですが、返しそびれたり、荷物になるからいいと言われたりでいつしかタッパーがたまって、すごくかさばってしまって、そうなるともう今度車で実家に帰る時にいっぺんに持っていった方がいいなと思い、年末車にタッパーの山を詰め込んで実家に帰ったのでした。
実家に帰ると私と子ども達が食べる用に筑前煮や大根と人参の煮和え(私と子どもの大好物)が大鍋一杯に作ってあって、妹たちが「ほんとにこんなに食べられるの!?」と驚いて
いました。しかしその驚きをよそに黙々と嬉しそうに食べまくる私と子どもたち...
最近野菜が高いのに申し訳ないねえと言いながら箸が止まらない私たちに母は「そう言いながらすごい勢いでなくなっていくな」と言いながら笑っているのでした。
しかも、さすがに残った煮物を「あんたたちしか食べないから」と私が返したタッパーに詰め込んでくれたので、返すために持ってきたタッパーをまた持って帰る私なのでした...
母と同じように煮和えなど作れるようにならなきゃ、と思いつつ、つい甘えて食べる専門になってしまっているので今度は空いたタッパーと一緒に母が好きなおせんべいや漬物でも添えて持っていこうと思っています。
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