老後資金は誰のためのもの?伯父・祖母の場合

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ペンネーム:こみく
性別:女
年齢:27
プロフィール:私の両親はともにきょうだいが多く、親戚が大勢います。私の成長とともに両親は年をとり、両親のきょうだいたちも病気や入院が増えていきました。

老後資金は「何千万以上必要」、「1億あった方がいい」など人それぞれの価値観や希望する生活で貯め方も金額も大きく変わります。今日は、私にとって身近な二人の老後資金のエピソードをご紹介します。

伯父の場合

私の伯父は50歳を前に離婚し、子どももいないため、老後はひとりで施設に入るために老後資金を貯めていました。きょうだいに負担をかけないようにと離婚したときから考えて貯めていたそうです。伯父は、銀行口座を3つに分けて貯金をしていました。1つは貯金のみでキャッシュカードもつくらず老後資金を貯める口座、2つめは生活費などの引き落とし専用でお金の出入りが多い口座、最後に自治体からの援助金や年金を入れる口座です。目的や使用用途に合わせて複数の口座をつくることで管理しやすくしていました。

しかし、その伯父が64歳で、がんのため入院することになりました。周りに苦労をかけないようにと貯めていた老後資金は入院費や生活費の引き落としに使用することになりました。お見舞いに行ったとき、伯父は「こんな使い方するために貯めたお金じゃないんだけどな」と言っていました。病気はいつ誰がなってもおかしくないもの、誰のせいでもないけれど、伯父の悔しい気持ちが私にも伝わってきました。

祖母の場合

私の祖母は、祖父を亡くしてからも家族で暮らした田舎の家に、叔母と2人で暮らしています。87歳になり、目や耳の不自由が出てきたため、定期的に通院をしています。最近、認知症の症状が現れ始め、夜中に活動したり、幻覚を見ることが多くなっています。

祖母も、老後資金を貯めており、認知症の症状がないときに、老後資金の使い道や今後のことを話してくれました。老後資金で病院代を出してほしいこと、できることならずっと家にいたいこと。そのために老後資金を貯めていたと話していました。

祖母は祖父を亡くしてから子どもたちに残せるものを残したいときょうだい分の口座をつくっていました。現在では、在宅介護を希望している祖母にかかる費用はその口座から使っています。


伯父と祖母では老後資金の貯め方も目的も異なっていました。伯父は自分自身の最期を施設で迎えるため、祖母はできることならみんなで暮らしていた家で最期を迎えるため。

老後資金は、老後の自分や家族のために貯めている人がほとんどです。月2万、ボーナス5万で貯金しても30年あれば1,000万以上になります。二人を見ていて、老後資金は貯めた本人はもちろん、サポートする側が本人が希望する使い方を把握しておくことが大切だと思いました。

自分自身の老後をなるべく理想に近い形で迎えるためにも、はやいうちから老後資金について考えておくといいな、と思うきっかけになりました。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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