<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女性
年齢:45
プロフィール:同じ年の夫と私、子どもの3人で郊外の住宅街に住んでいる主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
私が20代後半~30代前半の頃に働いていた会社は、完全な実力主義でした。
若くても外国人でも、やる気と実力があればどんどん仕事を任せられ、お給料も上げてもらえます。
そんな風通しの良い社風でしたが、結果を出していることを理由に、社会人としての基本的なルールを無視する社員もいました。
特にトップ営業だった主任の男性(30代前半)は、不愉快な態度が目立つ人でした。
遅刻や就業時間内にデイトレードをするなんて当たり前、缶ビールを飲みながら残業しているのを目撃したこともあります。
特に不愉快だったのがセクハラ発言でした。
本人は明るく笑いながら言っているので冗談のつもりかもしれませんが、女性社員はうんざりしていました。
だいたい、普通に仕事の打ち合わせをしているときの相槌が「はい」「ええ」ではなく、「はぁんっ」「うっふ~ん」という人は、普通ではないですよね。
その営業主任は相槌が変わっているだけでなく、何の脈絡もなく「ちょっとだけでいいから、服まくって見せてよ」と卑猥な発言も日常茶飯事でした。
あるとき、社長もいる前で「パイパイ大きいと肩こっちゃうよね~」と発言したので、露骨に呆れた顔をしてしまいました。
すると、生き生きとした顔で「この会社、セクハラOKだから」と言ってきたので驚きました。
営業主任は、明るく性的な発言ができる性格を取引先との接待にもいかんなく発揮。
ときにはパンツ一丁になって宴席を盛り上げて、顧客と密接な関係を築いていたようです。
セクハラ発言が多い人物でしたが、たまに「いい加減にしなさい」と注意を受けるくらいで、係長にスピード昇進していました。
しかし係長になってからはハラスメントがエスカレートし、女性だけでなく若い男性社員にも魔の手が伸びました。
宴席を盛り上げる名目で部下の男性社員同士にキスさせたり、脱いで踊るように命令したりしていたうわさも耳にしました。
上司に対しての敬意もなくなっていき、上司がいないところでは「うすらぼけ社長」「役立たずの営業本部長」など言いたい放題。
その男性が係長になって半年くらい経過した頃に開かれた、全社員が集まって会社の売り上げについて話し合う会議でのことです。
その席で、係長は営業本部長に「仕事してくれよ」と発言。
歯止めがきかなくなったのか、最終的に机を殴りつけて「お前ら(社長など上層部)無駄金ばかり使いやがって! 俺らが稼いでもどんどん消えていくじゃねぇか」と、大声で怒鳴りつけてしまったのです。
その会議の1週間後、上層部と係長が会議室にこもることが頻繁にありました。
密室で、係長は会社を辞めるよう説得されていたようです。
ときどき怒鳴り声も漏れてくるので暴力沙汰にならないか心配していましたが、結局、係長は会社を辞めることになりました。
家を買い、子どもが産まれたばかりなので、辞めたくなかったようですが...。
女性社員にセクハラ発言しても営業成績が良ければ目をつむるけれど、全社員の面前で上層部を怒鳴るのは許されなかったようです。
言い換えれば、女性社員に対する扱いはその程度かと...。
私の会社に対する忠誠心はその件で低下してしまいました。
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