<この体験記を書いた人>
ペンネーム:GoldenFish
性別:女性
年齢:49
プロフィール:夫婦、娘二人と暮らすアラフィフ主婦です。十数年前に戸建てを購入し住んでいます。
数カ月前のことです。
夜中2時くらいに「助けてー」という女性の声で目が覚めました。
中学3年生の娘が悪い夢でも見てうなされているのかと部屋に行ってみると、娘も起きていて外から聞こえてくるというのです。
家の前の道路で何か起こっているのかと思い、カーテンを開けました。
しかし、誰もいません。
耳をすませてみると、どうやら裏にある貸家から聞こえてきます。
その声は一度だけではなく、何度も今にも殺されそうな声で「助けてー!」と叫んでいます。
どうやら只事ではありません。
窓から外を見ると、周りにある数軒の家の電気がつき始めました。
何度も何度も叫んでいるため、警察に電話したほうがいいと思い、ちょっとパニックになりながら、下で寝ていた夫に電話するか相談しました。
「どんなやつか分からないし、とりあえず様子を見よう」
そんなことをしているうちに何かあったらどうするのよ! とちょっとした口論に。
しかし夫の話だと、さっきから喧嘩の声が聞こえていた、例の家に住んでいるのはガラの悪い感じの住人で、外から見ても家の周りがひどく散らかっていて、ちょっと普通ではない感じとのこと。
私はその住人の姿を見たことがありません。
でも、1年ほど前に女性が救急車で運ばれていくのを見たことがあります。
そのときは病気だったのかなくらいに思いましたが、叫び声を聞いた今は、DVだったのかも、といろいろ想像してしまいます。
その貸家はファミリー向けに作られた一軒家ですが、その家に子どもはいないようでした。
そんな話を夫としているうちに、叫び声は聞こえなくなりました。
耳をすませて成り行きを聞いていた娘の話によると、「助けてー」の悲鳴の後、女性の怒鳴り声と、お皿が割れるような音、壁をどんどん叩く音が聞こえていたようです。
喧嘩をして女性がヒステリックに暴れていたような感じだった、と言っていました。
それでも私は「助けてー」という声が頭に残ってしまい、やはりDVだったらどうしようとか、何かあったら連絡しなかったことを後悔するんじゃないかと、数日もんもんとしていました。
ある日、近くにある別の家の奥さんが外に出ているのを見つけて、思いきって声をかけてみました。
「先日の騒ぎはなんだったのか? 女性は大丈夫だったのか?」やっぱりその奥さんもあの晩は眠れなくなったようでした。
「次の日にベランダを確認してみると何事もなかったように洗濯物が干してあったので、大丈夫だと思います」とのこと。
怖いので一応大家さんには連絡した、とも言っていました。
その後もその家の住人を見ることがなく、騒ぎも起きていないのですが、家の前を通るときはじっと見てしまいます。
もう女性の方はいないような感じで、彼女がどうなったのか気になっています。
でも、一番怖いと感じたのは、「そんな騒ぎがあっても誰も警察に連絡しなかった」こと。
もちろん、私たちも含めて...。
変な人と関わりたくないけれど、何かあったときに叫んでも、誰も助けに来てくれず、警察にも連絡してくれない。
その現実を知ってゾッとしました。
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