毎日2階に上がるのはもう限界? 義父の介護ベッドを1階に置く提案をしてみたら/山田あしゅら

こんにちは山田あしゅらです。

義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴ったブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。

ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。

前回▶【義両親の在宅介護】自宅の段差にスロープを設置。DIYでなんとかなるか!?

義母のスロープ活用工事がすすむ一方、実はもう一つ大きな問題が持ち上がっていました。

ちょうどそのころ認定更新の時期を迎えた義父。

認定調査を終えて新しい認定証が届いたのですが開けてびっくり。

介護度が要介護2から要介護1に下がっていたのです。

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介護度が下がったということは状態が良くなったのか?

といえば ...義父を見る限り、とてもそうは思えません。

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介護認定の基準が厳しくなったという話は周りからも聞いていましたが、この現状との大きな隔たりは如何したものか?

不服申し立ても考えなくてはならないかも知れません。

まずはケアマネジャーに相談しなくては!

ここで一番心配だったのはデイサービスの利用日数を減らさなくてはならないか? ということでした。

これまで週4回デイサービスを利用していた義父。

介護度が下がるとなると利用限度額も下がってしまいます。

つまり、今まで通り4回利用が出来るかどうか定かではありません。

義父自身とても楽しみにしているデイサービス。

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私も義父がデイサービスに行ってくれているからこそギリギリ平穏な日々が保たれているというのに利用が減るなんてとんでもない!

早速ケアマネジャーに電話を掛けると

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やはり義父の『要介護1』にはとても驚いていました。

デイサービスの利用日数について聞いてみると、ケアマネさんの返事は意外なことに今まで通り概ね週4利用が可能だとのことでした。

自己負担額も下がるので、介護度も要介護1のままの方が良さそう。

ホッと一安心です。

ただ、意外なことがもう一つ。

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要介護1になると今まで保険適用だったベッドのレンタルが自費利用になってしまうのだそうです。

色々複雑な介護保険制度。

聞いてみないと分からないことが多いものだと感じました。

しかし、その後ケアマネジャーがあれこれ掛け合ってくれた結果、今利用しているベッドを他の事業所が取り扱っている価格の低いベッドと取り換えれば、自費利用でもそれほど利用料が上がることなくレンタルしてもらえることが分かりました。

こちらも一件落着です。

...が、ちょっと待って... 重い介護ベッドの移動は分解してから再び設置場所で組み立てと、なかなかの大ごとです。

今あるベッドを撤去して違うベッドに取り換えるのなら、この機に義父の居室を2階から1階に移してはどうだろうか?

私の頭の中でそんな考えが浮かんだのです。

未だ義父は2階で寝起きして日中は1階に下りてくるという生活を続けていました。

これまで義父の居室を1階に移す提案は何度かなされてきたのですが、その度先送り先送りを繰り返していました。

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言い訳しちゃえば、頑固な義父の持論を重視したってところですが、本音は義父と顔を合わす頻度を極力少なくしたい私たちの思惑も。

結果、実行されないまま今に至っていたってわけです。

しかし、とうに限界を超えている今。

いつ事故が起きても不思議ではありません。

介護ベッドの入れ替えという今回の機会はもしかしたら神さまの一押しなのかも知れない。

そう思った私はその夜義父にベッド移動の話を持ち掛けてみました。

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義父のベッドを1階に置くとすれば、居間にある義母のベッドの隣しかありません。

義母のイビキがうるさいからイヤだとか何とか否定の返答を予想していた私たちでしたが、意外や意外 しばらく考え込んでいた義父が発した言葉は

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...なのでありました。

おそらく、義父も自分の限界をヒシヒシと感じていたのでしょう。

けれどなかなかそれを口にできなかった、そんな感じを受けました。

もちろん

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私たちに異論はなく、無事ベッドの移動プロジェクトは発進となりました。

...と、ここでメデタシメデタシとならないのが介護家庭の常。

担当者会議を済ませた後、速攻で設置された新しい義父のベッドとポータブルトイレによって完全に介護病棟と化した我が家の居間を目の当たりにした私たち。

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そこにはもう新たな闘いの幕開けの予感しかありませんでしたとさ。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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山田あしゅら

60代主婦。3人の息子は巣立ち、孫が2人いるおばあちゃん。 義父・太郎を平成31年4月(享年90歳)、義母・はな子を令和2年11月(享年95歳)をそれぞれ見送り、現在は夫と二人暮らしをしている。13年間にわたり義父母の介護の奮闘を綴ったAmebaブログ 「13番さんのあなー介護家庭の日常(現・13番さんのつぼ)」をもとに 平成29年7月『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』を出版。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

山田あしゅらさんのブログ:13番さんのつぼ

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