モラハラDV夫の元から逃げて10年目の60代シングルです。
ちなみに離婚は成立しておらず、熟年別居中です。
【前回】親の遺産を独り占めして身内の縁を全て失った夫。挙げ句の果ての孤独なゴミ屋敷生活
流行病が一段落し、今年はあたりまえのように花火大会が全国各地で開催されます。
花火の季節になると、良いことも悲しいことも思い出します。
悲しい思い出は、モラハラ夫と結婚してすぐのこと。
東京から友人が遊びにきて花火を見に行ったのですが、帰宅すると夫が超不機嫌になっていて、夕食を用意しておいたのに全部捨てられていたのです。
子どもが生まれてからも夜に外出は禁止で、なかなか花火大会は行けませんでした。
ですから、子どもたちを連れていったのはその時の一度だけです。
夫の夕食はちゃんと用意して出かけたのに、帰宅後は不機嫌になり、お風呂に入れてもらえませんでした。
「2階行け!」といつものように怒鳴られて、汗を流すこともできないまま、子どもたちと3人で川の字で眠りにつきました。
夏はクーラーも時間制限があり、扇風機をかけっぱなしで寝ていたのだけど、毎晩寝苦しくて、今思い出しても地獄だったと思います。
出かけると不機嫌になる夫が怖くて、いろんなことをあきらめるようになっていました。
その後、別居して自由になった私。
最初に見た地元の花火大会には、感動しました。
時間を気にせず、ゆっくり見ることができたから、大げさでなく涙があふれました。
一番の思い出は、娘と熱海の花火大会に行ったことです。
別居して一番の楽しみになっていた娘との旅行、2年めに行ったのは海が目の前のホテルで、最高の立地でした。
温泉に入り、浴衣を着て、ベランダで花火を見ました。
あちこちのバルコニーから、たまやー! わぁー! と歓声があがって、フィナーレはナイアガラ花火、それはそれは見事だったのです。
楽しかったなー、また行きたいと思った今年、娘を誘ってみたところ、断られてしまいました。
3歳と1歳の子を連れていく元気がないのと、仕事を休めるかわからないからという理由でした。
娘はもう、私と出かけるより、旦那さんと子どもと家族4人で出かけることを優先しています。
これはあたりまえのことで、喜ぶべきことなのですが、正直寂しい気持ちもあります。
東京に引っ越して、近所に住んでほしいと、娘夫婦には何回か頼まれたのですが、それをことごとく断り、地元に残った私です。
別居中の夫を見捨てることができないという理由から。
散々、モラハラを受け暴力を振るわれてきたのにです。
このような気持ちになったのは、夫の変わり果てた姿を見たからかもしれません。
あまりにも、憐れな姿になっていたし、夫から「おまえはとっくに東京へ越したと思った、まだ地元にいたんだね」と言われて、ここに残らなければと思ったのです。
そう決めていても、時々、寂しさに襲われます。
娘や息子、妹家族や兄家族、古くからの友人がいる東京へ、引っ越せば、こんなに寂しくはないかもしれない、そんなことを思うようになりました。
もし私が別居ではなく、離婚をしていたら、潔く東京へ行けたのかもしれません。
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