<この体験記を書いた人>
ペンネーム:くあら
性別:女性
年齢:55
プロフィール:旅行大好き、パソコン上でエアー旅行も十分楽しんでます。
10年ほど前に義父が亡くなり、一人暮らしになった義母(78歳)は、我が家から車で1時間強のところに住んでいます。
以前は月に1〜2度、行き来をしていたのですが、ここ数年は「コロナが怖いから来なくていいよ」という義母のリクエストにお応えして、正月に会う程度になりました。
しかし普段1人でいるせいか、大勢で過ごしたあとは余計に寂しさが募るようで「なーんか、つまらないなあ」とやたら電話してきます。
義母の都合のいい時間にかけてきて、長話が始まるのにはさすがに辟易してしまいます。
そこで、成人した3人の我が子を義母宅へ送り込み、LINEの使い方を教えて、家族のグループLINEで暇つぶしさせる作戦を思いつきました。
ついでに、あまり電話をかけてこないよう、子どもたちにやんわり伝えるようお願いしておいたのは内緒です。
LINEの使い方を覚えた義母からのメッセージは、初めはそれはそれはたどたどしいものでした。
「にわのはながさきました」
「あさゆうすごしやすくなりました」
義母は基本、漢字変換や句読点が付けられません。
こんな微笑ましい文章が送られてきて「ああ、元気にしているな」と安心していました。
ところが、どこで覚えたのかとんでもない技を身に着けてしまったのです。
それは、一文字ずつ送信してくる、という技でした。
仕事を終えてスマホを見ると、LINEの通知が50件を超えています。
「何事や?」とぎょっとさせられてスマホをみると、一文字のみのLINEです。
「な」
「に」
「シ」
「て」
「ル 」
「野」
「あ」
「胃」
「た」
「胃」
「な」
「あ」
「た」
「た」
「蚊」
「胃」
「ね」
これは「なにしてるの? 会いたいな。暖かいね」と言いたいのかな? こんな誤字混じりの文章が...。
「なんで『い』の変換はいつも『胃』やねん」とツッコミを入れつつ、当たり障りのないスタンプで返すようにしています。
そもそも、早起きな上にショートスリーパーな義母。
朝は4時や5時に、夜中でも眠れなくなるとLINEにメッセージを送信してきます。
その通知音で目覚めることもしばしばで、このままだと仕事に支障をきたすので、通知をオフにするようになりました。
他の家族も同じように思っていて、義母からのLINEには基本スタンプで返すしかなく、通知もオフにせざるを得ないと苦笑しているのです。
『でも、元気が何より、なんとか楽しく暮らしてるならいいか』と、思いつつ、通知オフにしててごめんよ、と心の中では謝っているのです。
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