<この体験記を書いた人>
ペンネーム:晴れのち曇り
性別:女
年齢:65
プロフィール:78歳の夫と二人暮らしの会社員です。
2021年、65歳になった私に突然それはやってきました。
脱衣所でストッキングをクルクルと丸めて、立ったままつま先を入れようとしたら、思いっきりぐらついて壁にぶつかってしまいました。
まさかと思いながらもう一度挑戦しましたが、やはりうまく履けません。
仕方なく壁にもたれてゆっくりと身支度を整えました 。
今日はたまたま調子悪いのよね、と自分で納得してその日は朝の支度にかかりました。
念のため、日中片足立ちをしましたが平気でした。
しかし、翌日も朝起きがけに同じことをしようとすると、やっぱりフラフラ。
夫に「転びそうになったわ」と話すと、「あんた年やねえ、僕は平気やで」とニヤニヤしながらからかってきました。
「絶対うそだ!」と夫を睨みながら心の中で毒づいていました。
そういえば、夫が靴下を履くところを見たことがなかったと改めて思いました。
それどころか服を着替えるところもあまり見ていない。
一緒に暮らしていても、相手のことをそれほど気にしていないことがよく分かりました。
「老化よ、老化! そのうちあれこれ私に近づいて来るわ」
近くに住む73歳になる姉にこのことを説明すると、嬉しそうに言われました。
その姉も実は、5年程前に自宅の庭でぐらついて派手に転倒したことがあるのです。
顔面ひどいアザができ、まともに歩くこともできず、長いこと買い物もままならない日が続き、いく度となく差し入れに通いました。
しかし、かれこれ20年くらい専業主婦で悠々自適の生活を送っている姉と、65歳で現役で働いている私を一緒にしてほしくない。
老化なんて絶対認めたくありませんでした。
ですが、そういう私も年を認めざるを得ないと思うことが、他にも思い当たります。
軽快にトントンと走りながら昇降していた階段も、一段踏み違えて落ちそうになったことがあり、それ以来無意識のうちに手摺りを掴んで上っているではありませんか。
そそっかしいから落ちて骨折でもしたら休業を余儀なくされるからと、自分の都合の良いように思いつつも、やはり老化だったのか...。
信じたくないはないですが、これが現実です。
その現象は通勤途中にも現れています。
会社の駐車場から社屋まで、道縁にある店舗のご夫婦とは年齢も近いのでよく雑談します。
以前はつい時間を忘れて話し込み、慌てて走り出す私を見て、若いねえ、とご夫婦に揶揄されていました。
最近は寂しいかな、いつの間にか時計と睨めっこしながらあいさつを交わすだけになり、たまに話しても老化にまつわる話が増えたような気がします。
競歩のごとく歩きながらも、走ることを避けている自分に愕然とします。
会社が存続する限りは現役で働きたいので、自愛しながらも体を鍛えていかねければならないと思うこの頃です。
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