<この体験記を書いた人>
ペンネーム:うさぎ
性別:女性
年齢:51
プロフィール:年齢より見た目を重視しようと美容皮膚科に通い中。
私(51歳)が中学2年だったときの話です。
自宅から中学校まではかなり距離があり、歩いて30〜40分もかかりました。
当時、私の地元はまだ舗装していない道路もかなりあって、道に野良犬が歩いていることも普通にありました。
私はもともと犬が苦手で、庭で小屋につながれている飼い犬を見ただけでも怖いなと思うタイプです。
学校からの帰り道に野良犬を発見したときは、犬に見つからないように脇道に入ってやり過ごしていました。
そんなある日、やはり学校の帰り道で、自宅まで半分くらいの距離で野良犬を発見しました。
犬の種類は分かりませんが茶色の犬です。
友だちとも別れて一人でしたし、「怖い」と一瞬体が固まりました。
野良犬はこっちに来ることはないのですが、私をじっと見ていました。
一目散に走って逃げたい...だけど追いかけてきたらどうしよう...。
仕方がないので、覚悟を決めてゆっくり歩くことにすると、不思議なことが起こりました。
私が歩き始めると、野良犬もチラチラと私のほうを振り向きながら歩き始めたのです。
野良犬が怖いので野良犬から目を離すことなく歩いていたのですが、私が立ち止まると野良犬も一緒に止まります。
「え? なんで?」
平日の昼間だからなのか、周りには誰もいませんでした。
その犬と私だけで、私が立ち止まると犬も止まるを繰り返ししているうちに自宅に着いてしまいました。
犬は自宅の玄関に近づくことはしないで、ある一定の距離を保ちながら、ジッと見て通り過ぎていきました。
すごく緊張していたので、汗びっしょりでした。
怖かったのですが、犬のことは両親に話しませんでした。
当時は野良犬がいるとわざわざどこかに通報するなんて、考えたこともなかったからです。
問題は次の日です。
「また犬がいたら...」と思いながら学校から帰っていると、同じ犬に会いました。
犬はこっちを見ていて、私を待っているような感じがしました。
そして、前の日と同じように、一定の距離をとって私についてくるのです。
私が止まると犬も止まるを繰り返し、自宅に着くと通り過ぎていくのが5日間くらい続きました。
その後は誰かが通報したのか分かりませんが、犬の姿は見えなくなりました。
その犬は私に唸ったり吠えたりすることはなかったので、そこまでの恐怖心はありませんでした。
もっと近づいてきたら怖かったと思います。
一定の距離を保っていたからこそ、私も泣いたり怯えたりすることなく歩けたのでしょう。
最後のほうはなんとなく、見守ってくれているのかなという感じさえしましたが、不安そうな私を送ってあげよう、あの犬はそんなふうに思ったのかもしれませんね。
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