「50代の男性です。車に乗ったせいで、徒歩で帰るよりも10倍以上の時間がかかるなんて思ってもいませんでした...」
■シートベルトをしているうちに着きそうな距離なのに...
私(56歳)より5歳上のパートナーが1年ほど前に経験した出来事です。
パートナーは地域のあるコミュニティに所属していて、関連行事に参加するために電車で数駅の所へ出かけました。
帰りが遅いので、お茶でもしているのだろうと思っていると、彼女はぷりぷり怒って帰ってきました。
「30分以上前に帰れたのに!」
何でも行事を終えた後、Aさん(40代女性)に捕まったというのです。
このAさんは「乗せたがり」で有名な人で、本当に足が必要な人にはありがたいのですが、歩いて3分の所でも「乗っていけ」とうるさいらしいのです。
その日もパートナーが帰ろうとしていると、「駅まで送るよ」と声をかけてきたそうです。
駅は会場の目と鼻の先で歩いても3分ほど。
パートナーは丁寧にお断りしてその場を離れました。
ところが、Aさんは車を出すと歩いているパートナーの横で車を徐行させ、「早く乗って!」と急かしたそうです。
交通の邪魔になってはいけないと余計な言い合いはせず、パートナーは馬鹿馬鹿しいと思いながらも乗ることにしたそうです。
ところが、Aさんはすぐ目の前の駅を素通りしてしまいました。
「ちょっと、いまのとこ!」
パートナーが慌てて言ってもAさんは素知らぬ顔。
「あそこは階段があるけれど、反対の改札はすぐ乗れるから」と、パートナーの制止も聞かず、Aさんは上機嫌で車を走らせたといいます。
ホームが2つほどしかない小さい駅なので、階段を上がったところでさほど変わりません。
パートナーは「1分程度の乗車だったはずが数分に伸びた」と思い、やれやれとため息をついていたのですが...。
■漂い始めた暗雲はどんどん広がっていく!
ところが、間の悪いことに車は踏切に捕まりました。
「歩いていたらもう駅のホームにいたのに」
そう心の中でつぶやきつつ、イライラがこみ上げてきて、パートナーは大きく溜息をついてしまいました。
それに気付いたAさんは「下通って行こう」と方向を変え、線路の下をくぐる迂回路に向かいました。
すると、道をきちんと把握していなかったのか「あれ?」などと言いつつ、どんどんと変な通りへ入っていったそうです。
こうしてぐるぐる回り、電車を何本か逃し、反対側の改札に着いたのは30分以上経ってからでした。
怒りを遥かに通り越し、あきれ果てたパートナーは、怒りで声が震えないよう自制して「ありがとう」と言うのが精一杯だったそうです。
これまでにも同様の連れ回しで、Aさんは会の仲間を困らせてきたそうです。
道路の向かい側のコンビニに行こうとしている人を「あそこは品揃えが悪いから」と、1キロ離れた別のコンビニに連れていったこともあります。
Aさんの理解に苦しむお節介な行動は枚挙にいとまがありません。
自己満足なのでしょうか。
会のメンバーのみなさんは「なぜあんなに人を車に乗せたがるのか?」と、首を捻っているとのこと。
唯一の救いは失敗した時、Aさんはいつもバツの悪い顔と態度はするそうで、「わざとではないと思うけど...」ということでなんとか許されている状態だとか。
いずれにせよ「急いでいる時はAさんの車に乗れないね」と、会のみなさんの意見が一致しているそうです。
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