<この体験記を書いた人>
ペンネーム:トムワリ
性別:男性
年齢:60
プロフィール:関西の片田舎に住む60歳の身体障害者。
関西のとある片田舎で、築30年の14階建分譲マンションに妻と社会人の次男と住んでいます。
新築のときからそうだったのですが、騒音トラブルが非常に多くありました。
踊り場で子どもたちが遊びまわっている音、ドアの開閉する大きな音、壁を叩く音、夜中に洗濯機を回す音など、数え上げればきりがないほどです。
ある種、騒音も日常生活の一部として暮らしてきました。
ところが3年前、我が家の郵便ポストに紙切れが一枚入っていたのです。
なんだろうなぁ~、と軽い気持ちで読んでみると走り書きで書かれた手紙のようで、こう書かれていました。
「うるさい。静かにして。床に物を落とすな。子どもが暴れてる」
ビックリして、慌てて妻にもその手紙を見せました。
「はぁ~なんなん、ほっといたら」
妻がそう言うので、私も無視していましたが、それから頻繫にこうした手紙がポストに入れられるようになったので、怖くなって管理人さんのところに相談に行きました。
すると管理人さんは、入れたのはお隣さんだと教えてくれました。
お隣さんは10年前に引っ越してきて、そのときは丁寧なあいさつもしてくれました。
一人暮らしの独身女性ということですが、あまり付き合いもなく暮らしていました。
「実はうちも困っているんですよ。何度も何度も何とかしてほしいと言われるんですが、そんな苦情は他はどこからも入ってないし。あそこのお宅でそんな大きな音を立てる人はいないと思うのですと話しても、聞く耳を持ってくれないんです」
管理人さんもほとほと困り果てているようです。
そこまでは分かったのですが、ギョッとしたのは、管理人さんはその女性に「直接話し合えばいいんじゃないですか」と言ったこと。
なんでそんな怖いことを言うのかと驚きましたが、そんな話をしてから走り書きの手紙攻撃が始まったようでした。
我が家も何とかしてほしいとお願いし、管理人さんを立会人にして、女性と話をすることになったのですが...相手の主張にこちらは心当たりがないので、話は平行線で終わりました。
「オヤジが一日中家にいるので、『うるさい』と思ったらすぐに我が家にでも管理人さんにでも電話してほしい」
次男がそういうと女性が言い返してきます。
「なんでそんな邪魔くさいことをしなくてはいけないのか。要はお宅が謝ってくれればいいんや」
手紙を書いてポストに入れる方がよほど邪魔くさいのでは...妻も息子もあきれ果てていました。
「昼間は私しかいないし、小さな子どももいませんよ」
私がそう伝えても、大きな音がするの一点張りです。
妻も息子もなんでうちがあの人に謝らなくてはならないのかと怒っています。
「うちは大きな音など出してないから謝りたくありません」
「じゃあ理事会にかけてもらいます」
どうぞ、どうぞご自由にって感じです。
いったいどうすれば分かってもらえるのか困りました。
理事会が開かれて、我が家も形だけ注意を受けましたが、納得がいきません。
反対のお隣さんや真下の方にも確認しましたが、誰もそんな音は聞いていないと言っていました。
みなさんは例の女性の問題だろうと分かっているようで、何とも言えない顔をしていました。
あの理事会の報告で満足したのでしょうか、今のところ手紙攻撃は止まっています。
ですが、顔を合わせると気まずいですし、ましてやエレベーターで鉢合わせると憂鬱です。
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